実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第41回特別研究指定校(活動期間:平成28~29年)

文京区立第六中学校 /平成28年度4-7月期

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研究課題と成果目標
研究課題と成果目標

取組内容
取組内容

裏話
裏話

成果
成果

今後の課題
今後の課題

今後の計画
今後の計画

アドバイザーコメント
必見! アドバイザーコメント

 

研究課題と成果目標

 

研究課題

 教科教育における言語活動の促進と実践事例の定型化について

成果目標

 これまでの取り組みで確認できた有用性を軸に取り組みを発展させ、自他の評価から言語活動へ扱う範囲を広げて推進し、他教科、他校でも展開しやすい事例の定型化の取り組みを行う。

 

本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応

 

本期間(4~7月)の取り組み内容

4月:
着任教員に対する研究概要及び校内ICT環境についての説明
校内研修 第1回 電子黒板及びICT関連機器研修
校内研修 第2回 今年度校内研修と研究概要について
アドバイザーから講義

5月:
授業観察チェックシートの見直し
校内研究授業「プラスワン授業」の検討・実施の開始

6月:
「プラスワン授業」実施 理科、音楽、技術・家庭科技術分野
校内研修 第3回 校務支援システム研修

プラスワン授業の様子(理科)

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7月:
「プラスワン授業」実施 国語、社会、数学、理科、英語、美術、保健体育
校内研修 第4回 夏休みの課題と今後の授業公開について

プラスワン授業の様子(美術)

文京区立第六中学校活動報告イメージ01 文京区立第六中学校活動報告イメージ01 文京区立第六中学校活動報告イメージ01

※アドバイザーの助言と助言への対応

・助言
教科等の本質にかかわるものに注目し、教科教育における言語活動の促進と実践事例の定型化を進めた方がよい。

・対応
年度当初に新しく着任した教員を含め、研究の位置づけやこれまでの流れ、今後の取り組みについて説明と研修会を行った。具体的な取り組みとして、教科の本質に関わる視点を考慮した授業への取り組みを「プラスワン授業」と名付け、校内の全教員を対象に検討、実施、参観、コメントシートによるフィードバックを行った。

 

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 

本期間の裏話

・うれしかったこと
研究推進委員会の新メンバーからも多くの意見や感想があり、検討のスピードや視野が広がったこと。

・苦心談
運動会、定期考査、各学年の宿泊行事があり、全教員揃っての説明や気軽な意見交換の機会が取りづらかった。また、プラスワン授業の日程についてヒアリングを行って実施したが、参観側の教員も日々の授業を担当しているため、他の教員の授業を参観することが出来ない場合があった。このため、なるべく多くの教員の意見が授業実施者に集まるよう、次のような工夫をおこなった。
①同じ内容で行う授業は、複数のクラスで公開対象にする
②対象の授業が参観出来ない場合、検討シートと略案を参照からコメントを返す

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成果

 

本期間の成果

・全教員での取り組む姿勢
プラスワン授業を実施したことで、今年度着任の教員含めた全教員が研究に参加する姿勢が高まり、研究推進委員に対する質問や相談が増えた。

・他教科の話し合い活動への関心
話し合い活動や発表について、それぞれの教科でどのような形をとっているのかを参観したことで、自分の教科で実施可能な話し合い活動について確認できた。また、基本的な形や国語科で扱っている内容についての質問などにも繋がり、関心の高まりを確認できた。

・生徒のICT機器活用
タブレットPCの活用機会が増えるとともに、適用場面も広がったことで、機器や特定のソフトの操作をどの時点で教えるべきか等も話題となった。

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今後の課題

 

・プラスワン授業の発展
ICT活用、ワークシート、話し合い活動の工夫を進めるために、教員間のノウハウや意見交換の機会をさらに増やしていくこと。

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今後の計画

 

8月 校内研修 夏導入の教員向けタブレットPCについて

9月 校内研修 授業研究・グループ協議

11月 校内研修 文京区教育指導課による指導・講評

12月 2学期まとめと冬休み中の検討事項の確認

1月 検討事項についての協議と授業における実践

2月 外部向け授業公開と今年度取り組みの成果報告

3月 今年度取り組みのまとめ

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気づき・学び

 

・複数教科で重複する内容の取り扱い
ICT機器の取り扱いや話し合い活動のルールなど、今回の実践研究を通して重複する内容が各教科で行われている例があることがわかった。どこでも共通する内容もあれば、六中独特の部分もあるので、内容により切り分けて定型化の1つの視点としてまとめていきたい。

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アドバイザーコメント

 

信州大学 教育学部 技術教育講座 教授 村松浩幸 先生

 
村松先生イメージ

「教科教育における言語活動の促進と実践事例の定型化について」を研究課題に据えて研究を進めている第六中の昨年の課題は,1)先行している技術・家庭科での実践を参考にしながら,全教科で同様に展開していくこと,2)全校で取り組める時間を工夫して生み出し,全校体制での実践化につなげていくこと,の2点であった。4-7月は,この2つの課題に対し,大きく研究を前進させることができたといえる。

課題1)については,「教科の本質に関わる視点を考慮した授業への取り組みを『プラスワン授業』と名付け,校内の全教員を対象に検討,実施,参観,コメントシートによるフィードバック」に取り組むことができた点は大いに評価できる。授業での「教科の本質的な思考育てたい力)」を踏まえてワークシート化することで,授業者自身がこれまでの授業設計を再検討する機会となると共に,ワークシートとして具体化されることで,教科を越えて学び合いやすくなる。コメントシートでも,視点を明示することで議論や検討が焦点化されると共に,1枚の簡易なシートにしていることで,先生方の負荷を押さえる配慮もしている。また,時間割の関係等で相互に授業参観を生み出す時間が難しい実状の中で,参観できなかった授業についても,検討資料から授業者へのフィードバックを実施している点も良い。こうした取り組みにより,各先生方の実践がブラッシュアップされ,研究のスピードアップが図られると共に,課題2)の全校体制での取り組みも一気に実現しつつある点は素晴らしい。活動報告書からも,「全教員での取り組む姿勢」「他教科の話し合い活動への関心」の高まりと共に,「生徒のICT機器活用」が進んでいる様子が窺える。

一般的に全校体制での取り組みが難しいと言われる中学校において,これは大きな成果である。昨年度からの経緯を踏まえると,これは校長先生の適切なマネジメントに支えられながら,研究推進委員の先生方が積極的に取り組みだし,それが他の先生方に伝わっていった結果ではないかと考える。手法としても,「プラスワン」として,従来授業に少し改善を試みる気軽な授業改善と参観や資料検討を通しての相互評価が有効に働いている。この授業研究の手法は,他の中学校にも参考になるであろう。

2年間の研究もこの秋が集大成となる。「言語活動の促進」は一定の成果をあげつつあるので,いよいよ「実践事例の定型化」に向けて,実践の蓄積と整理・改善・発展を進めていく段階である。研究推進委員の先生方を中心に,ぜひこの方向で,全校一丸となって成果につなげていただけることを期待したい。

 

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