実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第42回特別研究指定校(活動期間:平成28~29年)

神奈川県立生田高等学校 /平成28年度4-7月期

 

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研究課題と成果目標
研究課題と成果目標

取組内容
取組内容

裏話
裏話

成果
成果

今後の課題
今後の課題

今後の計画
今後の計画

アドバイザーコメント
必見! アドバイザーコメント

 

研究課題と成果目標

 

研究課題

21世紀型学習スキルの育成と実践
~社会が求めるITスキルの獲得を目指して~

成果目標

・授業におけるICTの利活用度を上げるため、機器の管理法等を再考し、試行する。

・生徒のICTスキルを育成するため、オンライン学習支援システムの導入や、部活動、学校行事での利用も試行、検証する。。

・キャリア教育における模擬投票を、ICT利活用で実施できないか検討する。

 

本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応

 

本期間(4~7月)の取り組み内容

○計画

・教員側のICT利便性の向上

・生徒のスキル育成

○実績

・6月16日(木)にパナソニック教育財団・横浜国大・県教育委員会よりアドバイザーを招き、公開授業と研究協議を行った。

・授業における教員のプロジェクタ利用であるが、各フロアーに収納庫を配備し、各4台程度を共有していたが、運搬とセッティングの手間を更に省くため、1台づつカートに載せることにした。その強度や予算処置などの観点から一先ず、4台で試行することとした。

・機器管理について、職員室ホワイトボードから、GoogleApps上のカレンダーを用い、効率化した。(可視化の部分で逆に予約しにくくなったという声も)

・生徒のスキル育成についえては、2部活動がクラウドを用いた試行を開始した。

・教科「情報」では、昨年までのプリントをファイルで配信し、直接入力、編集・加工を行わせるようにし、キーボード入力の機会を増やした。

・キャリア教育では、1・2年生の総合的な学習の時間に模擬選挙の事前準備を行い、GoogleAppsのアンケートフォームを用いて「選挙クイズ」行い、その場で解答結果を公表し、生徒の意識付けに成果を挙げた。(下図)

神奈川県立 生田高等学校

※アドバイザーの助言と助言への対応

○助言

・先生方のICT機器利活用度では一定のレベルに達したので、次のステップを考える時期ではないか。

・アクティブラーニングに関しては、グループで学習したことをいかに全体に共有していくかを考える。

・学習目標の着地点を明確にする。

・(アクティブラーニングの効果を測定する方法が難く、具体的な手段を教えて欲しいと言う教員の要望に対して)発言が増えた、興味を持つ生徒が増えたなど教員側の感覚的な効果をメモしていくなどでも良いのでは。

○対応

・ICT機器を用いることによって、どんな事が有効になるのかを常に考え、授業の組み立てを探った。

・グループ学習を行った後の変化を振り返りシートを用いて検証した。

・グループ学習を行った後、全体でのディスカッションを取り入れた。

・グループ内で説明を行い班員が理解した後、全体に対する発表を行った。

 

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 

本期間の裏話

・クラスルームシステムでは授業でのデータのやり取りのログを残すことができ、はじめに企画していたことが、途中で展開が変わった場合記録が残り、次回の授業展開の参考になった。

・一般教室でAP一台で40台をLANにつないで共同作業を行ったが、途中でネットワークの状態が悪くなり、作業を続けることができず、やむをえず班に2台までに絞って作業を続けた。(教育委員会よりAPが支給される為今後は改善する予定。)

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成果

 

本期間の成果

・パワーポイントを用いて授業の解説をすることによって板書の時間が減り、生徒に考えさせる時間を確保できた。

・グループ活動を中心とした授業では授業の進行も早くなり、講義中心の授業より生徒の理解が進んだ。振り返りも概ね好評である。

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今後の課題

 

・電子紙芝居的な使い方以外でのICT機器の効果的な利活用方法。

・一人一台ネットワークに繋げてもストレス無く動くWi-Fi環境。

・クラスルームシステム(ガイアエデュケーション)、GoogleApps、Classiの使い分け。

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今後の計画

 

・GoogleAppsを利用した協働作業。

・クラスルームシステムを利用したグループ学習。

・Classiを利用した夏休みの反転学習と学習記録(1年生)。

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アドバイザーコメント

 

横浜国立大学 教育人間科学部附属教育デザインセンター 教授 野中 陽一 先生

横浜国立大学 教育人間科学部附属教育デザインセンター 講師 脇本 健弘 先生

 
中川先生 中川先生

生田高校は、「ICT利活用教育推進モデル校(平成26・27年度)」「ICT利活用教育推進スーパースクール(平成26~28年度)」等継続して県の指定を受け、ICTを利用したパイロット校としての実績がある。

さらに昨年度は、財団の一般助成を受け、以下の取り組みを行っている。

1)自立学習を充実、学習意欲と協働学習の質を向上。

2)言語活動の充実、生徒の思考力、判断力、表現力を育成する。

3)問題解決能力、情報活用能力を育成する。

一方、教室のICT環境は常設ではなく、各フロアーの収納庫にプロジェクタを配備し、共有して活用しており、日常的な活用のための工夫と苦労が見られる。ICT環境の改善も同時に進めながら研究を進めていくことになる。

特別研究指定校としての研究課題は、「21世紀型学習スキルの育成と実践~社会が求めるICTスキル獲得を目指して~」とかなり大きなテーマであるが、この実現を図るためには、学校全体のカリキュラム・マネジメントが重要となる。

当面は「ICT端末を活用し、全教科、1つ以上の単元で「問題解決型協働学習」を実践する」ことを通して、学校カリキュラムを構築していくことになるだろうが、教科、学年、単元等の相互の関連を明確にする必要がある。

今回の訪問では、多くの授業が公開されたが、研究課題と単元や本時との関連が示されず、実践が個々に行われているように思われた。21世紀型スキルの育成のための授業や授業研究のあり方に加え、次期学習指導要領を視野に入れたカリキュラム・マネジメントの実現についても成果を期待したい。

 

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