財団活動日記&ニュース
2010年10月28日
◆岐阜市立本荘小学校の授業研究会へ行ってきました
 
10月13日(火)に、第35回(平成21年〜22年度)実践研究助成 特別研究指定校の岐阜市立本荘小学校を訪問いたしました。

本荘小学校は、
「 心機融合と学びの連続で、児童の確かな学力の育成
 〜人とICTのよさを生かし、学校と家庭の学習を連携させて〜」

を研究課題に、実践研究を進めています。

(本荘小学校の今までの活動報告)


本荘小学校では、昨年度の実践を踏まえ、"子ども達にわかる授業(授業のはじめと終わりで子ども達の意識が変わる)を"を合い言葉に、ICTを有効に活用しながら日々の実践に取り組まれてきました。

"個と集団"を意識し、"集団における個の活かされ方""集団での学び合い"を大切にされています。そして、話す、聴く、みんなの考えをまとめるといった"話し合い"、"学び合い"により創造力、表現力の育成を目指しておられます。

今回は参観した授業と研究会を中心に、本荘小学校の実践の様子を報告させていただきます。


■学習活動(授業)(5時間目/全21学級)

本荘小では子ども達に軸足を置いた表現として、授業のことを"学習活動"と呼んでいます。

この日拝見した1時間だけでも、全学級(21学級)の9割以上で、ICTを活用した学習活動(授業)が無理なく行われていました。(岐阜市では全学級にプラズマテレビと実物投影機が常設されています。)
岐阜市立本荘小学校
1年 国語                5年算数

ある学年では、教科・単元・ねらいがまったく同じ学習活動が行われていましたが、学級(先生)ごとにICTの活用場面や方法は異なっていました。

授業形態は"話し合い"が多く取り入れられており、"学び合い"が重視されていました。結果として、子ども達が発言をする際、先生だけに向かって話をするのではなく、学級のみんなが聴いているかどうかを意識して話ができるようになっていました。

また、昨年度と比べ、授業スタイルが変わったことにより、黒板に貼り付けたスクリーンの位置が変化している学級が多くありました。


■職員研究会

「授業改善のポイントは何か」というテーマで、学年部に分かれ、ワークショップを行いました。今まで行ってきた実践研究のよさと問題点を出し合い、今後の方向性を探りました。研究会の最後には、アドバイザーである宮崎大学 新地先生から一日を振り返り、全体に対してご講評・ご助言がありました。
1)これまでの振り返り
以下の4つの観点について、「よさ」と「問題点」を学年部で協議しました。その後、各学年部の協議内容を発表し、全体で共有しました。
<4観点>
  ・ねらい、学習課題
  ・児童の活動
  ・教師のはたらきかけ
  ・評価

2)今後の方向性
ワークショップでの話し合いを踏まえ、今後の方向性を学年部で協議し、さらに全体で内容を共有しました。話し合われた内容としては、

低学年部会 --- 子ども達のICT活用、ICTと板書の使い分け
中学年部会 --- 個の力の底上げ
高学年部会 --- 評価や課題追求の時間に重きを置くこと
岐阜市立本荘小学校


3)新地先生からのご講評・ご助言
岐阜市立本荘小学校 ・昨年度の実践の積み上げが活きたICT
 活用と板書が融合された授業が展開
 されており、子ども達の実態を踏ま
 えた深まりのある授業であった。

・ワークショップでは、
  低学年部は、指導の姿を意識した教師のまなざし
  中学年部は、目標が焦点化、明瞭化されていた
  高学年部は、重厚かつ論理的な視点から協議されていたこと
 がとてもよかった。

・教師間で授業設計、実践、評価などについての声のかけ合いやOJTがなされて
 おり、自律的な学校文化が形成されている。


今回、本荘小学校に伺い強く感じたことは、"取捨選択"ということでした。 昨年度は、基本を徹底するために、ICT、情報、教室文化などを絞り込むと同時 に先生方のもてるものを敢えて削ぎ落としていたように思います。

今年度は昨年度の実践により得た強固な土台のもと、あらためて必要なものを選 りすぐり得て活かしている、という感じがします。

以前に他市の先生が学校訪問に見えられた時、子どもたちにインタビューしたと ころ、"友達と学べるので学校は楽しい""新しいことがわかるので嬉しい"との感想があったと伺いました。まさにこの子ども達の声こそが、本荘小学校の 実践の成果を端的に現す嬉しい一言だと思いました。

2010年10月28日(木)UP (三田)

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