財団活動日記&ニュース
2012年7月10日
 6月研究発表会、台風にも負けず、大盛況に終了!
 

6月22日、兵庫県西宮市立北六甲台小学校が、研究発表会を開催しました。前日の台風による影響が懸念されましたが、350名を超える参加者の中、予定どおりのスケジュールにて、盛大に行われました。

<プログラム概要>
1)公開授業@(45分:全学年、10授業)
2)分科会・ポスターセッション(60分)
3)公開授業A(45分:全学年、9授業)
4)特別講演 (45分:遠山敦子理事長)
5)全体会  (30分:研究報告)
6)パネルディスカッション(70分)

*当日の配布物:左から、公開授業(19授業)の指導案、板書計画、実践事例集(CD-R:約130事例)。他に、研究紀要(平成24年度)などを同封 

○公開授業(全学年、19授業)
公開授業の中から、トピックスをいくつかご紹介します。

<デジタル教科書>

1年(算数) 2年(算数)
ブロック操作による減法の学習。デジタル教科書に加え、学校遠足(動物園)で撮った写真を使い、児童の関心を引き出しながら進められていました 体積を表す単位(L,dL)の理解とその量感を育む活動。デジタル教科書を使い、前時の復習を効率化。また机上を片付け、(量感の)実験に集中させていました
3年(算数) 4年(算数)
円と球を理解する活動。アニメーション機能による切断面の表示の他、実際の模型を触る、マジックでなぞるなど、様々な活動をしながら、取り組まれていました 平行四辺形をかく活動。三角定規やコンパス等の使い方を、アニメーション機能により、何度も繰り返しみながら、理解を促していました
2年(国語) 4年(国語)

説明文を比べて読む学習。2種類の説明の仕方の違いや共通点から、気付きを促す。音読では、ICTに頼らず、姿勢を正し、大きな声で読んでいました

音読機能を使い、話を聞きながら、工夫してメモをとる活動。デジタル教科書を使うことにより、机間指導の時間をしっかりと取られていました

5年(国語) 5年(理科)

2つの新聞記事を比べながら、書き手の意図を読み取る活動。デジタル教科書を、記事の拡大表示といった部分的に利用し、板書を軸とする授業をされていました

花のつくりを観察する活動。学級で栽培中のカボチャの写真(雄花と雌花)を使い、違いの比較を通して、観察活動(顕微鏡)への関心を引き出されていました

5年(社会) わかば(算数)

米作りのさかんな地域の特徴(地理、気象等)について考える活動。写真資料の拡大表示の他、動画等を適時使いながら、考えを深めていました

かずの計算の学習。フラッシュコンテンツやデジタル教科書により、関心を高め、リズムよく学習を持続させ、ブロック活動へと進められていました

<フラッシュコンテンツ>

6年(基礎・基本) 2年(基礎・基本)

英語15分、算数15分、国語15分の授業。フラッシュコンテンツを使い、リズムにのって、反復学習。苦手な計算も集中して取り組んでいました

リズム・テンポ・キレを合い言葉にした授業。タンバリンを使ったり、体を動かしたりしながら、集中の途切れない活動をされていました

<パソコン・タブレットPC>

5年(家庭) 4年(図工)

栄養バランスの整った朝食の献立を作る活動。農林水産省のウエブサイトを利用して、一人ひとりが入力しながら、主食・主菜・副菜を考えていました

キャラクターを作り、ショートストーリーを動画表現し、鑑賞する学習。感性を働かせながら、共感する力を育む活動にもなっていました

○分科会・ポスターセッション

2つの分科会が催されました。川端建治先生(元京都教育大学附属桃山小学校副校長)による「きき合いが生まれる学習展開の工夫」と、豊田充崇先生(和歌山大学准教授)による「デジタル教科書の活用で基礎学力の定着を図る」が行われ、北六甲台小学校の実践内容を交えながら、見解を述べられていました。
また、体育館では、ポスターセッションが催されました。学年別に加え、保健、図工、音楽など、全11コーナーが設けられ、担当教員と個別に意見交換を行っていました。



○特別講演
遠山敦子理事長から、「学びを深める子どもの育成」をテーマにした講演がありました。
まず、歴任された文部科学大臣、駐トルコ共和国大使などの経験を振り返りながら、教育の変遷について話されました。次に、日本の教育に対する、国際的な評価について話されました。日本の教師は高い評価をうけており、特に、授業研究といった、教師の質を高める活動が、継続的に行われていることが挙げられる。生徒へのケアなど、他にも評価されている点はあるが、安住せず、伸びる子をもっと伸ばしてほしい。
続いて、基礎・基本の学習意義について話されました。繰り返し学習となる基礎・基本は、人生の基礎を作っているといえる。決して、試験で良い点をとることではない。大人になったとき判断を誤らないようにする力である。自分で調べる、学ぶ楽しさを知る、仕事通じて成長するための、基礎となる力である。教える側は、意識を持って取り組んでほしい。
最後に、心の問題について話されました。大事なことは何か、自分は何ができるのか、子どもに何を伝えるのか。日本は、世界によい影響を与えた国として評価されている。あきらめない精神、もったいない精神が日本にあると述べられ、結びとなりました。

○全体会・パネルディスカッション

校長、教育長のあいさつと続き、研究主任からの報告がありました。
研究テーマの背景、研究成果、デジタル教科書をはじめとするICTの活用事例などを紹介されていました。
続いて、パネルディスカションが行われました。「デジタルとアナログの融合を求めてーこれからの子どもたちにつけたい力とはー」をテーマに、
パネリストとして、川端建治先生と豊田充崇先生、コーディネーターとして、森本指導主事(西宮市教育委員会)が登壇されました。
アナログ人間と自称する川端先生が先陣を切り、ICT活用を推進する(デジタル人間)豊田先生が、情報を整理しながらも、別の問題提起を行い、短時間で白熱した討議になりました。また、地域の2人の学校評議員から、保護者の立場と企業の立場からの視点で意見がありました。討議の概要の一部を記載します。

  • 「ICTは質のよい情報を、早く、大量に提供することができる」が、必ずしもそうか!「脳が汗をかく」べきところを、ICTでやっていないか! 〜問題意識がなければ、取得した情報を見直したり、再構成したりしない。暗記(記憶)しても、使い方がわからない子が生まれ、探究する気持ちがなければ、情報に埋もれてしまう〜
  • 「ICTにより、学力が向上するか」という問いに対し、直接の効果は意外に薄い、と答える。それは、授業の工夫・改善がなければ、効果は持続しないから。
  • 「伝えたい」というおもいがなければ、書いていることを読むだけとなり、つながらない、話しが深まらない。 etc.

○その他

下足室に、大画面テレビを設置。本日の授業者(19名)からの、見どころメッセージ(動画)が紹介されていました 卒業生がロンドンオリンピック出場決定(自転車競技)。児童からの応援メッセージが、ぎっしりと書かれていました

西宮市教育委員会から、教育委員長、教育委員、教育長、次長、部長、課長…が出席され、全面バックアップの体制で取り組まれていました。また、学校評議員をはじめとする、地域の強い協力体制もありました。PTAの方々には、当日の受付を始め、校内案内、荷物預かり、弁当の引き渡し、さらには、車や市外からの来訪者が多いこともあり、主要な交差点には、朝9時から、看板を持って道案内をして下さっていました(左図)。
この研究発表会の開催は、昨年の10月に決定しました。それ以来、地域の方々による校内の修繕活動の他、用務員、事務員、調理員…も一丸となって推進されてきました。この素晴らしい研究発表会に至りましたことを、北六甲台小学校の、全ての関係者に、御礼を申し上げます。

渡瀬校長の挨拶の中から「明日からも、目の前の子どもたちを、しっかり見つめながら、研究活動に取り組みます!」との言葉が印象的でした。引き続き、レポートを続けます!!

北六甲台小学校の今までの活動報告

北六甲台小学校の基本情報
平成23年度1〜3月の活動報告

北六甲台小学校の財団職員によるレポート

6月22日の研究発表会に向けて 2回目の指導案検討会!(平成24年6月15日)
6月22日の研究発表会に向けて本格準備!(平成24年5月18日)
「デジタル教科書」の効果検証 6月発表会に向けて(平成24年2月29日)
教員一丸で推進 次年度に向けて 早くも挑戦!(平成24年1月26日)
来年6月の研究会に向けて、地域と共に準備スタート!(平成23年12月14日)
2年国語 共感的コミュニケーションにビデオを利用(平成23年10月25日)
実践事例集(1学期編)、全学年23事例を作成!!(平成23年9月13日)
デジタル教科書、6年算数科で公開授業!(平成23年6月24日)
デジタル教科書、6年国語科で実践!(平成23年6月3日)
デジタル教科書、活用開始!!(平成23年5月19日)


2012年7月10日(火)UP (田上)

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