■本期間(8~12月)のセールスポイントについて
本期間のセールスポイントに記載されている3点は、大いに評価できる。
まず、ICT研修によって教職員のICTスキルがアップしたことと、授業でのICT活用頻度が格段に高まったことがデータで確認できる。教頭と研修主任の働きが大きい。
次に、本校のICTの取り組みが、町内の小学校や高校でのICT活用によい影響をあたえていることは特筆される。このような普及効果は、当財団がめざしていることに合致する。
さらに、本校独自の「優位感覚チェックシート」を作成して、ターゲットパーソン(研究対象とする生徒)を特定する試みに取り掛かったことは評価できる。しかし、さらにチェックシートを改良することが求められる。
■今後の課題について
12月の学校訪問の際に助言したように、
(1)「優位感覚チェックシート」のバージョンアップが必要である。その際、「優位感覚」を考える視点を「情報収集の特徴」に絞って、「生徒を対象とする質問紙調査」で得たデータにもとづいて作成する、(2)「優位感覚チェックシート」と「日常での教師による生徒観察」で得られたデータにもとづいて、ターゲットパーソン(研究対象とする生徒)を感覚特性ごとに数名選ぶ、(3)これらのターゲットパーソンの学習の様子が「授業でのICT活用」によって変容したこと(または変容しなかったこと)をデータで確認する。
その際、確認のための方法の一つとして、私たちが開発したビデオを活用した「再生刺激法」を参考にしてほしい。その方法については、検索エンジン(グーグルなど)で「吉崎静夫 再生刺激法」で調べることができる。