活動レポート
全国キャラバン 2014 in 伊丹 を開催しました
- 2014年2月28日
- キャラバン
今年度2回目の全国キャラバンは、2012年度にこころを育む活動 全国大賞を受賞された「東中ファミリーサポーターズ・東中地域活性隊」のとともに、その活動拠点である兵庫県伊丹市 いたみホールにて、2月9日(日)に、300名の参加者を迎え開催しました。
開催テーマは
~この地球の笑顔のため、子どもの瞳を私が輝かせる
輝く家庭・学校・地域~
開会にあたりましておふたりにご挨拶いただきました。 まずは主催の板野会長(すこやかネットTM2会長、東中学校PTA会長)より「今日のテーマは『輝く』。地域の幼稚園、小学校、中学校、高校までつながるような組織で子どもたちを輝かそう、そのためにどうするかを考えるひとつのきっかけになればといいと思います」、つづいて藤原伊丹市長より「TM2のみなさん方はまさに地域の中で家庭と学校が一緒になって子どもたちを育み、人づくりをしていこうということで本当にありがたい。学校、教育委員会、地域、家庭が一体となって、伊丹の未来に向けて明るい一歩を築いていただきたい。」とご挨拶をいただきました。 ひきつづき“第1部 輝く音楽”は伊丹市立東中学校と県立伊丹高校の吹奏楽部による演奏です。「ふるさと」の曲では、演奏にあわせて、会場のみなさんにも合唱で参加していただき舞台と客席が音楽でつながりました。
“第2部 輝くおはなし”は、山折先生から、「子どもが輝く家庭・学校にするにはどうしたらいいの?」をお話しいただきました。 「子どもは笑いかけるだけで必ずといっていいくらい笑いを返してくれます。笑うということの発見です。かつての遊び「にらめっこ遊び」は、にらむ関係から笑いの関係への展開を遊びでやっています。にらむ関係は必ずしも敵対する関係ではない。相手を信用したい、つきあいたい、そのためにある種の精神的なテストをしている。心理的な格闘を通して、にこっと笑う関係になった、その関係は非常に強いものがあると思います。今回こちらの東中、それから小学校、中学校を経て地域と解け合い、再び外の世界で働いて、勉強して、また帰ってきて学校の先生になる、先輩、後輩の循環する関係性の中で新しい地域おこしを、学校の新しい人間関係のステージをつくりあげてきたこの運動に非常に敬意を表するものであります。大人同士、大人と子ども、子ども同士の、そのにらみ合いの関係から笑いの関係へ、笑顔を交わしあう関係へと次第にステージが上がっていくプロセスを想像することができるような気がします。」
“第3部 輝く学校”は、「すこやかネットTM2」の各学校の子どもたちによる学校紹介です。 ※「すこやかネットTM2」とは、地域全体で子どもたちを育むためのネットワークです。 “TM2”の、“T”は東中学校、“M2”は緑丘小学校、瑞穂小学校の意味です。 緑丘小学校は、「アロハ」の決まりを紹介してくれました。 「アロハ」の決まりとは、ア:挨拶、ロ:廊下は静かに歩こう、ハ:履き物をそろえる です。各員会が中心となって学校をよりよくするために活動しているそうです。また一番の自慢は、自然に恵まれていて、笑顔で優しい人がたくさんいて、助け合うことのできることと大好きな学校の発表をしてくれました。
瑞穂小学校は、目標を川柳にして意識づけしていることを紹介してくれました。 挨拶運動の川柳は「挨拶で みんなつながれ 瑞穂っ子」 清掃活動は「気持ちよく 遊べるように 協力を」 募金活動は「助け合い 協力し合って 思いやる」 整理整頓は「げた箱の くつがそろうと 福来る」など発表してくれました。
東中学校は、普段から大事にしている重点目標「ミソアジ」に沿って学校紹介してくれました。 「ミソアジ」の ミ:身だしなみ(服装の乱れはこころの乱れ)、ソ:掃除(無言清掃の取り組み)、ア:挨拶(朝の挨拶運動)、ジ:時間を守る(生徒会が中心におこなうグレードアップ月間)。 最後に中学校生活を送る中で支えてくれる全ての人に感謝の気持ちをもってよりよい学校をつくりあげていくようにがんばります、と発表してくれました。
つづいて“パネルディスカッション”です。 TM2の学校紹介をうけて、「私が学校を輝かせる」をテーマにをおこないました。 コーディネータは庄野会長(伊丹市PTA連合会)、パネリストは木下教育長(伊丹市)、舩津教諭(東中学校)、板野会長(東中学校PTA)、コメンテータは山折先生です。
板野会長「10年前、東中学校はすごく荒れた学校でしたが、東中ファミリーサポーターズをはじめ地域の方々、そして東中学生の東中地域活性隊が協力したことによって学校が立ち直りました。これにつづき今度は小学校もよくしていこうと地域PTAを組織して校門のボランティアやお散歩パトロールなど地域ぐるみで子どもたちを守るしくみをつくり活動を続けています。現在の大きな課題はボランティア不足です。「サタスタ」の大学生ボランティアも時期よって不足がちであるため増やしたい。それには教育支援実習プログラムとしてボランティアのライセンスの発行など、もっと行政と連携したしくみについても考えていきたいと思います。」
舩津教諭「私は東中学校の卒業生であり、サタスタ東には大学生ボランティアとして参加、そして現在東中学校教諭になりました。違う立場で関わり続けた私の3つのビジョンは、(1)人材の循環のシステムをつくる、(2)チャレンジする風土を絶やさない、(3)伊丹市内から世界へ向けて広げる。今後は活動を広げる工夫と同時に、今できる、この人数でできる最大のことをずっと続けていくということを大事にしたいと思います。東中ファミリーサポーターズがここまで発展できたのは、できるときにできることを、負担のない範囲で協力いただいていたからだと思います。他校や関係者との連携も堅苦しくなく、地域の縁、情をふくめて、やわらかく進めていけたらと思います。」
木下教育長「東中をモデルにしながら伊丹をつくっていきたい。教育は人づくりであって、未来への投資であると思います。一人の子どもを育てるには、学校だけでは今の時代は無理です。学校と家庭と地域とが、きちっとそれぞれの役割を果たしていくことが大事です。総がかりで、知、徳、体のバランスのとれた、自己実現と社会貢献の両輪をもった子どもを育てたいと考えています。 また、子どもたちには自尊感情をつけたい。人生で起こるいろんなことに対処できる力。愛情をもって育てることによって自尊感情を育てられると思います。自尊感情を育てながら、幼稚園、保育所、小学校、中学校、高等学校の縦の連携、学校と保護者の方との横の連携を図っていきたいと考えています。」
庄野会長「子どもたちの規範意識、道徳意識を培っていくには、家庭や学校で、子どもたちにしっかりとした凛とした大人の背中を見せること。これは我々大人の責任なのではないかと思います。子どもたちの笑顔のために、子どもたちの健全育成のために、ぜひ、地域や学校の方に協力いただき、ひとりの子どもに、より多くの大人の目を向けていただきたいというのは心からのお願いです。」
山折先生「国際社会化の中で強い人間、忍耐性のある人間、あるいは人に愛される人間、あるいは協調性のある人間をどう育てるかということになったときに、知性、含羞性、冒険精神(フロンティア・スピリット)という、人とは違うことをあえてやる、一人になってもやる、危険を侵してでもやる、そういう学生、生徒たちを育てることは極めて重要になってくると思います。そういう教育を重ねる過程で、ボランティアとは一体何か、教育のレベルでこれからどうしていくか。これは子どもたちの世界、大人たちの世界を巻き込んだ問題になっていくのではないかと考えています。」
ラストを飾るのは、今年度「いたみわっしょい」の学校部門でグランプリを受賞した東中学校の「ソーラン」です。会場からも手拍子がわきあがる、力いっぱいの演舞でした。
最後に、板野会長より「ソーランは、東中だけでなく、緑丘小、瑞穂小の子どもたちも大好きです。「すこやかネットTM2」の地域が、さらに伊丹、日本がどんどん輝くように私たち一人一人輝くサポートができたらと思いますので、みなさま、よろしくお願いします。」とお話しいただき閉会しました。
今回の全国キャラバンは、前日の東京の記録的な大雪のために、登壇を予定していた遠山理事長が参加することができないというアクシデントもありましたが、「すこやかネットTM2」のみなさん、来場者のみなさん、大人から子どもたちまで、みなさんののおかげで盛会裏に終えることができました。これも地域で子どもを育てようという熱意のある地域の多くの方々によって、地域連携のしくみがしっかりとつくりあげられ根付いている証拠だと思います。 当日の運営には、「東中ファミリーサポーターズ」をはじめ「すこやかネットTM2」の関係者の方々、また「東中地域活性隊」をはじめ東中学校の生徒のみなさんの協力をしていただきました。『地域のお祭りには東中学生のボランティアはかかせない!』といわれるまでになった東中学生。オレンジ色のジャケット姿が輝いていました。
「東中ファミリーサポーターズ」をはじめ「すこやかネットTM2」のみなさん
受付のボランティアをする東中学生「東中地域活性隊」のみなさん
開会にあたりましておふたりにご挨拶いただきました。 まずは主催の板野会長(すこやかネットTM2会長、東中学校PTA会長)より「今日のテーマは『輝く』。地域の幼稚園、小学校、中学校、高校までつながるような組織で子どもたちを輝かそう、そのためにどうするかを考えるひとつのきっかけになればといいと思います」、つづいて藤原伊丹市長より「TM2のみなさん方はまさに地域の中で家庭と学校が一緒になって子どもたちを育み、人づくりをしていこうということで本当にありがたい。学校、教育委員会、地域、家庭が一体となって、伊丹の未来に向けて明るい一歩を築いていただきたい。」とご挨拶をいただきました。 ひきつづき“第1部 輝く音楽”は伊丹市立東中学校と県立伊丹高校の吹奏楽部による演奏です。「ふるさと」の曲では、演奏にあわせて、会場のみなさんにも合唱で参加していただき舞台と客席が音楽でつながりました。
“第2部 輝くおはなし”は、山折先生から、「子どもが輝く家庭・学校にするにはどうしたらいいの?」をお話しいただきました。 「子どもは笑いかけるだけで必ずといっていいくらい笑いを返してくれます。笑うということの発見です。かつての遊び「にらめっこ遊び」は、にらむ関係から笑いの関係への展開を遊びでやっています。にらむ関係は必ずしも敵対する関係ではない。相手を信用したい、つきあいたい、そのためにある種の精神的なテストをしている。心理的な格闘を通して、にこっと笑う関係になった、その関係は非常に強いものがあると思います。今回こちらの東中、それから小学校、中学校を経て地域と解け合い、再び外の世界で働いて、勉強して、また帰ってきて学校の先生になる、先輩、後輩の循環する関係性の中で新しい地域おこしを、学校の新しい人間関係のステージをつくりあげてきたこの運動に非常に敬意を表するものであります。大人同士、大人と子ども、子ども同士の、そのにらみ合いの関係から笑いの関係へ、笑顔を交わしあう関係へと次第にステージが上がっていくプロセスを想像することができるような気がします。」
“第3部 輝く学校”は、「すこやかネットTM2」の各学校の子どもたちによる学校紹介です。 ※「すこやかネットTM2」とは、地域全体で子どもたちを育むためのネットワークです。 “TM2”の、“T”は東中学校、“M2”は緑丘小学校、瑞穂小学校の意味です。 緑丘小学校は、「アロハ」の決まりを紹介してくれました。 「アロハ」の決まりとは、ア:挨拶、ロ:廊下は静かに歩こう、ハ:履き物をそろえる です。各員会が中心となって学校をよりよくするために活動しているそうです。また一番の自慢は、自然に恵まれていて、笑顔で優しい人がたくさんいて、助け合うことのできることと大好きな学校の発表をしてくれました。
瑞穂小学校は、目標を川柳にして意識づけしていることを紹介してくれました。 挨拶運動の川柳は「挨拶で みんなつながれ 瑞穂っ子」 清掃活動は「気持ちよく 遊べるように 協力を」 募金活動は「助け合い 協力し合って 思いやる」 整理整頓は「げた箱の くつがそろうと 福来る」など発表してくれました。
東中学校は、普段から大事にしている重点目標「ミソアジ」に沿って学校紹介してくれました。 「ミソアジ」の ミ:身だしなみ(服装の乱れはこころの乱れ)、ソ:掃除(無言清掃の取り組み)、ア:挨拶(朝の挨拶運動)、ジ:時間を守る(生徒会が中心におこなうグレードアップ月間)。 最後に中学校生活を送る中で支えてくれる全ての人に感謝の気持ちをもってよりよい学校をつくりあげていくようにがんばります、と発表してくれました。
つづいて“パネルディスカッション”です。 TM2の学校紹介をうけて、「私が学校を輝かせる」をテーマにをおこないました。 コーディネータは庄野会長(伊丹市PTA連合会)、パネリストは木下教育長(伊丹市)、舩津教諭(東中学校)、板野会長(東中学校PTA)、コメンテータは山折先生です。
板野会長「10年前、東中学校はすごく荒れた学校でしたが、東中ファミリーサポーターズをはじめ地域の方々、そして東中学生の東中地域活性隊が協力したことによって学校が立ち直りました。これにつづき今度は小学校もよくしていこうと地域PTAを組織して校門のボランティアやお散歩パトロールなど地域ぐるみで子どもたちを守るしくみをつくり活動を続けています。現在の大きな課題はボランティア不足です。「サタスタ」の大学生ボランティアも時期よって不足がちであるため増やしたい。それには教育支援実習プログラムとしてボランティアのライセンスの発行など、もっと行政と連携したしくみについても考えていきたいと思います。」
舩津教諭「私は東中学校の卒業生であり、サタスタ東には大学生ボランティアとして参加、そして現在東中学校教諭になりました。違う立場で関わり続けた私の3つのビジョンは、(1)人材の循環のシステムをつくる、(2)チャレンジする風土を絶やさない、(3)伊丹市内から世界へ向けて広げる。今後は活動を広げる工夫と同時に、今できる、この人数でできる最大のことをずっと続けていくということを大事にしたいと思います。東中ファミリーサポーターズがここまで発展できたのは、できるときにできることを、負担のない範囲で協力いただいていたからだと思います。他校や関係者との連携も堅苦しくなく、地域の縁、情をふくめて、やわらかく進めていけたらと思います。」
木下教育長「東中をモデルにしながら伊丹をつくっていきたい。教育は人づくりであって、未来への投資であると思います。一人の子どもを育てるには、学校だけでは今の時代は無理です。学校と家庭と地域とが、きちっとそれぞれの役割を果たしていくことが大事です。総がかりで、知、徳、体のバランスのとれた、自己実現と社会貢献の両輪をもった子どもを育てたいと考えています。 また、子どもたちには自尊感情をつけたい。人生で起こるいろんなことに対処できる力。愛情をもって育てることによって自尊感情を育てられると思います。自尊感情を育てながら、幼稚園、保育所、小学校、中学校、高等学校の縦の連携、学校と保護者の方との横の連携を図っていきたいと考えています。」
庄野会長「子どもたちの規範意識、道徳意識を培っていくには、家庭や学校で、子どもたちにしっかりとした凛とした大人の背中を見せること。これは我々大人の責任なのではないかと思います。子どもたちの笑顔のために、子どもたちの健全育成のために、ぜひ、地域や学校の方に協力いただき、ひとりの子どもに、より多くの大人の目を向けていただきたいというのは心からのお願いです。」
山折先生「国際社会化の中で強い人間、忍耐性のある人間、あるいは人に愛される人間、あるいは協調性のある人間をどう育てるかということになったときに、知性、含羞性、冒険精神(フロンティア・スピリット)という、人とは違うことをあえてやる、一人になってもやる、危険を侵してでもやる、そういう学生、生徒たちを育てることは極めて重要になってくると思います。そういう教育を重ねる過程で、ボランティアとは一体何か、教育のレベルでこれからどうしていくか。これは子どもたちの世界、大人たちの世界を巻き込んだ問題になっていくのではないかと考えています。」
ラストを飾るのは、今年度「いたみわっしょい」の学校部門でグランプリを受賞した東中学校の「ソーラン」です。会場からも手拍子がわきあがる、力いっぱいの演舞でした。
最後に、板野会長より「ソーランは、東中だけでなく、緑丘小、瑞穂小の子どもたちも大好きです。「すこやかネットTM2」の地域が、さらに伊丹、日本がどんどん輝くように私たち一人一人輝くサポートができたらと思いますので、みなさま、よろしくお願いします。」とお話しいただき閉会しました。
今回の全国キャラバンは、前日の東京の記録的な大雪のために、登壇を予定していた遠山理事長が参加することができないというアクシデントもありましたが、「すこやかネットTM2」のみなさん、来場者のみなさん、大人から子どもたちまで、みなさんののおかげで盛会裏に終えることができました。これも地域で子どもを育てようという熱意のある地域の多くの方々によって、地域連携のしくみがしっかりとつくりあげられ根付いている証拠だと思います。 当日の運営には、「東中ファミリーサポーターズ」をはじめ「すこやかネットTM2」の関係者の方々、また「東中地域活性隊」をはじめ東中学校の生徒のみなさんの協力をしていただきました。『地域のお祭りには東中学生のボランティアはかかせない!』といわれるまでになった東中学生。オレンジ色のジャケット姿が輝いていました。
「東中ファミリーサポーターズ」をはじめ「すこやかネットTM2」のみなさん
受付のボランティアをする東中学生「東中地域活性隊」のみなさん
(2014.2.27up 高沢)