活動レポート
「全国キャラバン 2018 IN 長野」 開催報告
- 2018年11月21日
- キャラバン
11月3日(土)に「こころを育む総合フォーラム 全国キャラバン 2018 IN 長野」 を長野市芸術館にて開催し、長野市PTA関係者を中心に、こどもたち、保護者の方々、約200名が参加しました。来賓には、加藤久雄長野市長、近藤守長野市教育長にお越しいただきました。
全国キャラバンは、地域において、こころを育む活動の実践者と交流し、活動の輪を広げることを目的に行っています。今年は、2017年度子どもたちの“こころを育む活動”全国大賞を受賞した長野市立城東小学校の地元である長野市での開催となります。
(受賞団体の活動は「2017年度子どもたちの“こころを育む活動”受賞団体の活動概要」をご覧下さい。)
■開催テーマ
「共生社会を奏でる」 ~長野ろう学校との交流を通して~
■当日プログラム
第1部 開会式・発表 14:05~15:05
(1) 開会の言葉
(2) 主催者挨拶 長野市立城東小学校長川辺 敏彦 氏
パナソニック教育財団理事長小野 元之 氏
(3) 来賓祝辞 長野市長加藤 久雄 氏
(4) 来賓・主催者・後援者等紹介
(5) 活動報告・発表
交流の歩み紹介
城東小学校合唱団
城東小学校・長野ろう学校児童
柳町中学校生徒
第2部 パネルディスカッション・閉会式 15:20~16:30
(1) 第2部の紹介・「長野市大人と子どもの心得八か条」唱和
長野市PTA連合会西部ブロック長 戸谷 忠仁 様
(2) パネルディスカッション
テーマ:共生社会形成に向けて
~「交流教育」を通して子供たちが教えてくれたこと~
コーディネーター相川 良子氏(ピアサポートネットしぶや理事長)
パネリスト冨岡 隆二氏(長野市立城東小学校 教務主任)
宮下 紀子氏(長野県長野ろう学校小学部長)
古澤 潤 氏 (長野市立城東小学校 前PTA会長)
(3) 主催者・後援者挨拶
長野ろう学校校長櫻井 真治 氏
長野市PTA連合会長花﨑 哲也 氏
(4) 「ふるさと」全員宣言
(5) 未来宣言
城東小学校児童会長宮本眞衣さん
(6) 閉会のことば
<第1部 開会式・発表>
開会にあたり、主催者を代表して、長野市立城東小学校の川辺校長先生と当財団の小野理事長より、挨拶を行いました。また来賓を代表して、長野市長の加藤久雄様より、ご祝辞をいただきました。
川辺校長先生
小野理事長
加藤長野市長
続いて、城東小学校の先生より、40年以上に渡る交流の歩みが紹介されました。その後の発表では、城東小学校合唱団によるコーラスと、交流活動で育まれた城東小学校と長野ろう学校の子どもたちによるダンスが披露されました。
柳町中学校の生徒からは、長野ろう学校中学部との交流内容が紹介されました。
交流の歩み紹介
城東小学校合唱団
城東小学校と長野ろう学校児童によるダンス
柳町中学校生徒
<第2部 パネルディスカッション・閉会式>
長野市PTA連合会 戸谷西部ブロック長の進行のもと、第2部を開催。全員で、「長野市大人と子どもの心得八か条」の唱和が行われました。
(長野市の全家庭に、このポスターが配布されているとのことです)
パネルディスカッションでは、相川氏(コーディネーター)より、「奏でるとは、こころとこころが通じ会うことだと思います。この奏でる力により、40年以上もこの交流が続いていると思います。城東小学校、長野ろう学校、PTAとそれぞれで代々引き継がれています。現在の活動を支えている方に、本日、パネリストとして登壇いただいております。これから、現場での裏話等をお聞きしたいと思います」
冨岡氏(城東小学校先生)より、
「4年前に赴任し、初めて交流教育を経験しました。当初、交流教育ということをあまり気にせず取り組んできました。運動会など一緒に活動する過程で、子どもたちは手話や手振りなどで自然にコミュニケーションをとり、通じ合っていました。これが、交流だと気づき、感動したことを覚えています」「共生社会ということで考えると、国籍の違い、年齢の違いも同じで、相手を理解し、わかりあって生きること。大事なことは、面と向かって、目と目を合わせることだと思います」
宮下氏(長野ろう学校先生)より、
「交流のきっかけは、一人の保護者の言葉でした。社会の中ではみんな一緒、特別な存在ではない。子どもたちも、1年生の時は、交わるのも難しいが、年を追うごとに、接し方も覚え、手話も覚え、あたりまえになってきます。毎年続けていくことが大事だと思います」「私たちの交流は、自然に進んでいます。本日お集まりの方々も地域に戻ったら、違いのあるお子さんのいる中で、みんなが一緒にいられる社会をつくってほしいです」
古澤氏(城東小前PTA会長)からは、保護者の立場でお話いただきました。
「自分も、城東小学校の出身で、4年生か5年生の時に、この交流が始まった記憶があります。ろう学校の子どもたちは口の動きを見ていますので、ハッキリ話すことが大事と言われたことを覚えています」「自分の子どもに、手話を覚えたの?どうやって話しているの?と聞くと。子どもは何を言っているんだという顔します。同じ時間を共有し、一緒にいると、相手の気持ちがわかるということを教えられました。西部ブロック内が、長野ろう学校の通学経路です。学校外でも交流を深めてほしいです」
会場の子どもたちにも聞いてみると、「勇気を出して自分から話しかけてみたら、会話ができてうれしかった」「相手の気持ちがわかって、うれしかった」「話が出来て、うれしかった」との答えがかえってきました。
相川氏(コーディネーター)より、
「子どもたちは、確実に成長しています。本日のパネルディスカッションを通して、交流教育とはよくわからないが、こういうものだとわかっていただけるとありがたいです」「最後に、人はそれぞれ違います。違いを自分の力にする。違いを自分の力に変える教育をぜひ続けてほしいです」
長野ろう学校の櫻井真治校長先生と長野市PTA連合会の花﨑哲也様より、ご挨拶をいただきました。その後、全員で「ふるさと」を合唱を行い、最後に、城東小学校児童会長の宮本眞衣さんから未来宣言があり、閉会しました。
櫻井校長先生
花﨑長野市PTA連合会長
「ふるさと」全員合唱
未来宣言
(長野市立城東小学校の詳しい活動内容は「2017年度 こころをはぐくむ活動 全国大賞 受賞事例」をご覧ください。)