活動レポート
「2021年度 子どもたちの“こころを育む活動”表彰式」を開催
- 2022年3月11日
- 子どもたちの「こころを育む活動」
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2022年2月8日(火)、「2021年度子どもたちの“こころを育む活動”表彰式」をオンライン(ZOOM)で開催しました。この模様はYouTubeでも配信され、協力団体を始めとした多くの方々にご視聴いただきました。
また、表彰式に続き、受賞団体代表者とフォーラムメンバー幹事2名によるオンライン座談会「地域コミュニティが子どもたちのためにできること」を開催しました。
当日プログラム
表彰式
- (1) 挨拶 小野 元之(パナソニック教育財団理事長)
- (2) 来賓ご挨拶 根本 幸枝(文部科学省 総合教育政策局 社会教育振興総括官)
- (3) 表彰 福田 里香(パナソニック株式会社 CSR・企業市民活動担当室 室長)
- (4) 受賞団体から抱負発表
- (5) 総評 鈴木 みゆき(國學院大學 人間開発学部子ども支援学科教授)
- (6) 祝辞 鷲田 清一(座長、大阪大学 名誉教授)
座談会「地域コミュニティが子どもたちのためにできること」
パネリスト:福田里香氏、鈴木みゆき氏、受賞団体代表6名
表彰式
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(動画を見る)
当財団小野理事長の挨拶の後、来賓を代表して、文部科学省総合教育政策局社会教育振興総括官 根本幸枝様よりご祝辞をいただきました。続いて、フォーラムメンバーで今年の幹事の福田里香氏より、全国大賞1件、優秀賞3件が発表され、各受賞団体より今後の抱負を発表いただきました。最後に、フォーラムメンバーで幹事の鈴木みゆき氏より総評のことばをいただきました。
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主催者挨拶
(小野理事長)
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来賓ご挨拶
(文部科学省 根本 社会教育振興総括官)
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プレゼンター
(フォーラムメンバー 福田里香)
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全国大賞「ごちゃまぜの中で育つ ~つながる・まなぶ」
(一般社団法人Ponteとやま)
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受賞団体の皆さん
2021年度「子どもたちの“こころを育む活動”」受賞活動・団体
全国大賞 | 【活動名】ごちゃまぜの中で育つ~つながる・まなぶ 【団体名】一般社団法人Ponteポンテとやま(富山県) |
活動紹介動画 受賞団体の発表 |
優秀賞 | 【活動名】 「地域の元気は、地域の子どもたちの笑顔…」 【団体名】沼辺笑楽寿来(宮城県) |
活動紹介動画 受賞団体の発表 |
優秀賞 | 【活動名】子ども目線で地域を取材し、 地域愛を育む「ジュニア編集局」活動 【団体名】認定NPO法人ミニシティ・プラス(神奈川県) |
活動紹介動画 受賞団体の発表 |
優秀賞 | 【活動名】こどものこどもによるこどものためのまち 【団体名】特定非営利活動法人インフィーニティー(長崎県) |
活動紹介動画 受賞団体の発表 |
総評
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総評のことば
(フォーラムメンバー 鈴木みゆき氏)
今年もたくさんのご応募をありがとうございました。また、優秀賞、全国大賞を受賞された皆さま、おめでとうございます。今回の審査にあたり、主体性、多様性、応答性という3つの柱を大切にしました。子どもたちの主体性が尊重され育まれているか、多くの世代や異業種など様々な方々が関わっている多様性があるか、子どもたちが感性を働かせ表現することを通して自己発揮できる応答性が活かされているか、という3点です。その結果、今回の4団体を表彰することになりました。
沼辺笑楽寿来様は地域からの働きかけにより学校を開いている点が、ミニシティプラス様は子どもたちが多くの人たちと出会い、表現力を身につけ発信している点が、インフィーニティー様は子どもたちの主体性を大切にし、スタッフが循環している点が、そして、Ponteとやま様は、居場所を簡単につくれることを示し、一方的な支援ではなく、ゆるやかで豊かな時間、あたたかな空間、そして仲間がいるという「時間、空間、仲間」がセットになった世界をつくりあげたことが、とてもすばらしく思いました。
いずれの団体も子どもたちの主体性、多様性、応答性を活かした素敵な活動を繰り広げたことに敬意を表し、この先も是非この活動を続けられることを願っています。
祝辞
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祝辞
(フォーラム座長 鷲田清一氏)
受賞された皆さま方おめでとうございます。コロナ禍の2年間、皆さまも大変な苦労をされたのではないでしょうか。
子どもたちのこころを育むというのは、言い換えると子どもたちの世界への窓を開くことです。「ここは自分の場所なのか」と疑問を抱く子どもたちに「こんな世界や生き方がある」ということを示し、支えてあげることだと思います。
そこで大事なのは冒険と安心です。未知なるものに取り組み、自分で切り開く「冒険」と、失敗してもやり直せる「安心」、という正反対のものが両方必要です。例えると、幼稚園の入園式で子どもが初めて親からおそるおそる離れる時のように誰かが見守ってくれているから安心して離れられる、帰るところがあるから旅に出られる、ということだと思います。冒険と安心は対立するものではなく、両方あるからこそ世界に向けて自分を開くことができるのではないでしょうか。
現在、コロナ禍で多くのコミュニケーションがオンラインに変わりました。オンラインは学校や友だち関係でしんどい思いをしている子どもたちにとっては、無理を強いられない、誰かとつながれるなど、子どもの精神的な負担を減らし、コミュニケーションの可能性を広げてきました。
しかし、オンラインコミュニケーションは相手の顔が目の前にありながら目が合いません。触れあうことも近寄ることも気配を感じとることもできません。色々大事な情報が欠落します。目を合わせ、触れることができる距離で傷つけあい、かさぶたをつくることを通してはじめて思いやりのある、強いこころを持てるようになるのではないでしょうか。このベースがあってこそオンラインのコミュニケーションが楽しめるのではないかと思います。
この先、コロナ禍が続くことで子どもたちのコミュニケーションや信頼のベースを培う機会が減ってしまうことをとても危惧しています。そこをもう一度、のびやかに大らかに開いてあげたいと強く願います。大事なものを見失わず、臨機応変に色々な知恵を出し、焦らず取り組む。そのような大人の経験に基づいた知恵をこの「子どもたちの“こころを育む活動”」を通してこれからも皆さまと共有したく思います。
本日はどうもありがとうございました。
オンライン座談会
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(動画を見る)
表彰式に続き、フォーラムメンバーの鈴木氏、福田氏、及び、受賞団体の代表6名により、オンライン座談会「地域コミュニティが子どもたちのためにできること」が開かれました。受賞団体の皆さまの現場での実体験をもとに、子どもたちのこころの育みのために何ができるかについて意見交換しました。
パネリスト:鈴木みゆき 氏、福田里香 氏
受賞団体代表6名
(宮城県) 渡辺 安光 氏 沼辺笑楽寿来
(神奈川県)岩室 晶子 氏 認定NPO法人 ミニシティ・プラス
(富山県) 水野 薫 氏 一般社団法人Ponteとやま
(富山県) 加藤 愛理子 氏 一般社団法人Ponteとやま
(長崎県) 野口 美砂子 氏 特定非営利活動法人 インフィーニティー
(長崎県) 布志木 美名 氏 特定非営利活動法人 インフィーニティー
「2021年度 子どもたちの“こころを育む活動” 受賞団体 決定!」もご参照ください。