活動レポート

2023年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を開催

 2024年2月9日(金)、2023年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を霞山会館(東京都千代田区)にて開催しました。文部科学省をはじめ、受賞団体、フォーラムメンバー、募集協力団体など50名以上の方々にご出席いただきました。

 また、表彰式に続き、受賞団体とフォーラムメンバーによる交流会を開催しました。

当日プログラム

表彰式

  1. (1) 挨拶 小野 元之(パナソニック教育財団理事長)
  2. (2) 来賓ご挨拶 八木 和広(文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官)
  3. (3) 動画による受賞活動の紹介
  4. (4) 表彰 鷲田 清一(座長、大阪大学 名誉教授)
  5. (5) 受賞団体からのコメント
  6. (6) 祝辞 鷲田 清一(座長、大阪大学 名誉教授)

交流会

▶ 表彰式プログラムはこちら(PDF:6.5MB)

▶ 表彰式の動画はこちら

表彰式

 弊財団小野理事長の挨拶の後、来賓を代表して、文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官の八木和広様よりご祝辞をいただきました。続いて、こころを育む総合フォーラム座長の鷲田清一様より受賞団体に賞状と記念の盾が渡され、受賞団体から一言ずつコメントをいただきました。最後に、鷲田清一様より祝辞をいただきました。

主催者挨拶
(パナソニック教育財団 理事長 小野元之)

来賓ご挨拶
(文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官
八木和広様)

表彰状と盾の授与

2023年度「子どもたちの“こころを育む活動”」受賞活動・団体

全国大賞(1件)

  • ●活動名:国籍を超えて笑顔で結びつなげよう南吉田
    団体名:横浜市立南吉田小学校(神奈川県)

優秀賞(5件)

  • ●活動名:「にのに商店」~笑顔は続くよどこまでも~
    団体名:NPO法人にこっと秋田 多機能型ケアベースにのに(秋田県)
  • ●活動名:愛の輪広がれ!置農(おきのう)生の子ども食堂活動
    団体名:山形県立置賜農業高等学校 食愛プロジェクト(山形県)
  • ●活動名:遊んで育つ!こころが動くみんなの居場所
    団体名:NPO法人 四街道プレーパークどんぐりの森(千葉県)
  • ●活動名:ガチャガチャでワクワクする時間を届けたい
    団体名:NPO法人 プロジェクトサンタ(兵庫県)
  • ●活動名:高校生の「〇〇したい」を応援する事業
    団体名:NPO法人 WeD(佐賀県)

特別賞(2件)

  • ●活動名:練馬の街を練馬のこども達で元気にしたい!
    団体名:ねりま笑店街実行委員会 ねりまキッズボランティア(東京都)
  • ●活動名:異年齢で学び・紡ぎ・創る「感動舞台」!
    団体名:吹田夢☆志団(大阪府)

【全国大賞】
横浜市立南吉田小学校

【優秀賞】
NPO法人にこっと秋田 多機能型ケアベースにのに

【優秀賞】
山形県立置賜農業高等学校 食愛プロジェクト

【優秀賞】
NPO法人 四街道プレーパークどんぐりの森

【優秀賞】
NPO法人 プロジェクトサンタ

【優秀賞】
NPO法人 WeD

【特別賞】
ねりま笑店街実行委員会 ねりまキッズボランティア

【特別賞】
吹田夢☆志団

祝辞(座長 鷲田清一)

 ご受賞された皆さま本当におめでとうございます。今年は例年にも増して受賞者の皆さまが笑顔で登壇されました。「子どもたちのこころを育む」のコアには笑顔が必要だということを肌で感じました。

 この「子どもたちの“こころを育む活動”」には副題で「これも教育?あれも教育?」というキャッチフレーズを添えていますが、そのことについて話したく思います。

 私は9年前より朝日新聞のコラム「折々のことば」で心に残ったことばを毎日紹介させていただいていますが、その中で紹介した一番短い引用文は「ほな」というたった二文字のことばです。これは小説家の田辺聖子さんのことばで、夫婦の今生の別れのことばとしては「色々あったけど、心を平らにして『ほな』と言って別れるのが一番」とのことで、とてもいいことばだと思い、いざという時に備え、普段から「ほな」と言って練習しています。

 もうひとつご紹介したい二文字のことばがあります。今回ここで初めてご紹介しますが、それは「ふーん」ということばです。これは、とある高校生のことばで、子どもたちが発したことばの中で、ある意味では一番好きなことばです。大学退職後、私は2年ほどアーティストの方とともに小さな私塾を開きました。その塾に入る条件は1年以上学校に行っていないことで、学校のような場所を拒んでいたり、馴染めないでいたりする子どもたちが来ていました。そこでは勉強ではなく、みんなで最近あったこと面白かったことを話したり、話すことが苦手な子は写真を撮って、それを見ながらみんなでわいわい話したりしていました。そんな中、みんなの会話や写真にも反応しない子がいました。ただ、その子はみんなと話すことを拒んでいるわけではなく、無関心でもふて腐れる素振りもなく、みんなの話しを聞いた上で、「ふーん」と無表情で言っていました。その時思ったのは、今この子は充電中なんだと。スマホも放電しない方が早く充電できますが、この子は学校に行く、つまり放電することをちょっと休んでいて、今はじーっと充電中なんだと。これはものすごく大切なことだと思います。その子に必要だったのは、学校や大人からの期待ではなく、放っておいていても大切にされていることが感じられる場所だったのです。何か心に引っかかるもの、感じるものはあるけどすぐに答えを出せない、今は充電のためにそれは胸にそっとしまっておく、という意味での「ふーん」。この子はものすごく素直な子なんだと気づき驚きました。

 「これも教育?あれも教育?」ということばには、学校の外側にも、色々な「こころを育む」場所があって、そのような活動を全国から見つけだし、顕彰を通して、その活動を広め、参加者を増やしたい、という思いを込めて、活動を続けています。

 今年もいい活動に触れることができて本当に嬉しかったです。どうもありがとうございました。

鷲田 清一(座長、大阪大学 名誉教授)

交流会

 交流会では、各受賞活動の紹介パネルやグッズを展示し、受賞団体とフォーラムメンバーが和やかに交流しました。フォーラムメンバーの皆さまから一言ずつコメントをいただいたり、ご出席された置賜農業高校の生徒より活動の一端が披露されたり、会は盛況のうちに終了しました。

乾杯のご挨拶
(フォーラムメンバー 福田里香様)

活動紹介パネル、作品展示

2023年度 子どもたちの“こころを育む活動” 受賞団体 決定!」もご参照ください。

  • 2022年度 表彰
  • 募集概要
  • 過去受賞