活動レポート

2024年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を開催

 2025年2月7日(金)、2024年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を日比谷三井カンファレンス(東京都千代田区)にて開催しました。文部科学省をはじめ、受賞団体、フォーラムメンバー、募集協力団体など46名の方々にご出席いただきました。

 また、表彰式に続き、受賞団体とフォーラムメンバーによる交流会を開催しました。

当日プログラム

表彰式

  1. (1) 挨拶 小野 元之(パナソニック教育財団理事長)
  2. (2) 来賓ご祝辞 平野 誠様(文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官)
  3. (3) 動画による受賞活動の紹介
  4. (4) 表彰 鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)
  5. (5) 受賞団体からのコメント
  6. (6) 祝辞 鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)

交流会

▶ 表彰式プログラムはこちら(PDF:2.0MB)

▶ 表彰式の動画はこちら

表彰式

 弊財団小野理事長の挨拶の後、来賓を代表して、文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官の平野誠様よりご祝辞をいただきました。続いて、こころを育む総合フォーラム座長の鷲田清一様より受賞団体に賞状と記念の盾が渡され、受賞団体から一言ずつコメントをいただきました。最後に、鷲田清一様より祝辞をいただきました。

主催者挨拶
(パナソニック教育財団 理事長 小野元之)

来賓ご祝辞
(文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官
平野誠様)

表彰状と盾の授与

2024年度「子どもたちの“こころを育む活動”」受賞活動・団体

全国大賞(1件)

  • ●活動名:継続はチカラになり、カタチになる
    団体名:美容師交流会・美容師ボランティア団体 One Step(千葉県)

優秀賞(4件)

  • ●活動名:こどもをみまもる小さな町の3つの居場所
    団体名:特定非営利活動法人れでぃばーど(埼玉県)
  • ●活動名:児童養護施設の子どもたちとのふるさとづくり
    団体名:特定非営利活動法人 東京里山開拓団(東京都)
  • ●活動名:「出会い」を重視した日常の関係づくりの場
    団体名:団体名:裾野市東地区おやじの会(静岡県)
  • ●活動名:創作エイサーを通じ広がる、子ども達の世界
    団体名:今帰仁子供太鼓いまじん(沖縄県)

特別賞(1件)

  • ●活動名:精神疾患の親をもつ子どもへの伴走支援
    団体名:NPO法人CoCoTELI(大阪府)

【全国大賞】
美容師交流会・美容師ボランティア団体
One Step

【優秀賞】
特定非営利活動法人
れでぃばーど

【優秀賞】
特定非営利活動法人
東京里山開拓団

【優秀賞】
裾野市東地区おやじの会

【優秀賞】
今帰仁子供太鼓いまじん

【特別賞】
NPO法人CoCoTELI

フォーラムからの祝辞(座長 鷲田清一)

「失敗が許される。あるいは失敗が勧められる環境が大事ではないか」と、まるでセレモニーでネクタイを忘れた私の弁解のようですが、そのようなお話をしたいと思います。

 子どもにとって学校は、皆が同じ速度で進み、同じ基準で評価され、頻繁にチェックが入る組織化された教育の場で、少し息苦しい場所です。その息苦しさをうまくかわす子もいますが、大半は集団から落ちこぼれないように、息をひそめて縮こまっていると思います。

 このような息苦しさを考えるとき思い浮かぶのが、大阪出身の洋画家、小出楢重氏が書いたエッセイです。そこでは、自分が「算術嫌い」なのは50+50=100と、誰が計算しても答えが一つなのが気に食わないからだと、当時の歌舞伎役者を例に説明しています。今で言うと「50+50も團十郎がやれば130に、猿之助は180に、玉三郎は300になるようでないとつまらない。50の資金に50を足してみんな100になれば商売に工夫はいらない。10円払うと釣銭はいくらかなんてけち臭い話は嫌だ。釣りはとっとけ、くらいでないと」とね。

 私は大阪にいたときに、環状線の駅で、この話と全く同じ経験をしたんです。

 自動券売機の前で大阪人ではない女子学生らしき人が、200円を入れたら500円玉のお釣りが出て「どうしよう」ともじもじしていた。すると、いかにも大阪人風のおじさんがひと言「とっとき」と言いました。この光景を見て小出さんの文章を思い出し、200円を入れて500円が出てくるって素敵だなと。この場合、駅員さんや警察に届ける以外にも、大阪のおいしいものを食べたり、土産代にしたり、募金したりと、答えは一つじゃないんです。

 このようなおじさんやおばさんがいる町は「失敗しても、また別のやり方でやればいい」と、大らかに失敗を認めてくれる、すごく子育てがうまい町だと思います。失敗すれば「今度はもっとこうしよう」とたくましさも出てくるし、人のこころの傷や痛みも分かります。子どもが勝手に、たくましくてこころの優しい、思いやりのある人に育つ場所をつくることが我々の責任かと思います。皆様の貴重な取り組みを全国にご紹介し、ヒントを得て新しい活動をなさる方が増えるのを、こころから願っております。本日はおめでとうございました。

鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)

交流会

 交流会では、各受賞活動の紹介パネルやグッズを展示し、受賞団体とフォーラムメンバーが和やかに交流しました。フォーラムメンバーの皆さまから一言ずつコメントをいただいたり、ご出席された今帰仁子供太鼓いまじん様より活動の一端が披露されるなど、会は盛況のうちに終了しました。

乾杯のご挨拶
(フォーラムメンバー 堂本晃代様)

パネル・資料展示

2024年度 子どもたちの“こころを育む活動” 受賞団体 決定!」もご参照ください。

  • 2023年度 表彰
  • 募集概要
  • 過去受賞