〇1・2学期の授業を終えて
「アジャイル教育の開発と評価~日本型教育実践とSTEAM教育のベストミックス~」を研究課題とし、教職員一丸となって日々の授業改善に取り組み、研究授業5本に取り組みました。また、研究推進委員や管理職を中心に先行的に研究を行っている学校に行き、授業実践の仕方や学習への考え方を学んできました。その中で私たちがたどり着いたのは、アジャイル学習は方法学習であったということです。
この1年間、児童は学習課題を立てることや、それに沿って1時間を振り返ること、学習計画を調整していくこと、このサイクルに慣れていきました。続けていくと、自分から課題を立てられる児童が高学年を中心に増えてきました。また、目標設定(ルーブリック)を明確にし、児童に共有することで、児童自ら何をもう少し頑張ればよいのかが分かるようになり、活動に主体的に取り組むことができました。教員もルーブリックを考えて授業設計をすることでどんなことを児童に身に付けさせたいかを再度考えることで、学習過程も明確になり、教員同士の話し合いも活発になりました。
そこで、アジャイル学習を教科の方法論として取り組みながら、探究学習を行っていくことにしました。総合の時間の中で「教科学習からより深めたいもの」を子供と相談しながら共有し、課題を決め自分で計画を立てて取り組んでいく「教科に沿った探究学習」に挑戦しました。初めての学習に教員の方が手探りで行っていきましたが児童は自分の知りたいこと、好きなことに夢中で取り組む様子が見られました。また教員も得意分野をそれぞれ活かすことができました。
〇研究授業 1本
・5年 探究学習「東金explorer」
2月8日(木)に6時間計画の中の4時間目を行いました。
まずは学年全体で集まり、学習計画の進み具合やルーブリックの確認を行います。時間を意識させ、今日の課題を確認しました。
その後、自分の探究したい課題に向けて活動場所を移動します。絵の具を使用したい児童は図工室、理科の実験を行う児童は理科室、ボールを使用したい児童は体育館など各場所で活動していきます。
自分の活動に合った場所でそれぞれ課題解決に向けて真剣に取り組む様子が見られました。困ったことは、友達は見に来ている先生に相談します。先生方もここでは相談相手です。教えるのではなく、一緒に課題解決に向けて考えていきます。それぞれの得意分野にそって教員を配置することにより、持ち味も行かせて取り組めました。
最後はまた全体で集まり、今日のルーブリックを記入していきます。
このような形で児童の成果物を教員同士で共有します。次の時間までに教員もコメントし、アドバイス等を行います。
先生方にも授業を見た感想を記入していただきました。初めての授業形態だったため、疑問も含めて共有していきました。探究学習に期待している教員がほとんどでした。