実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)
第36回特別研究指定校成果報告(シンポジウム)

東京都 練馬区立中村西小学校

表現する楽しさを味わう子の育成
〜電子黒板等の効果的な活用を通して〜


「わかる授業」から「表現する授業」へ

曾我泉先生

「表現する楽しさを味わう子の育成 〜ICTの効果的な活用を通して〜」を研究課題に取り組んだ練馬区立中村西小学校の実践と成果については、曾我泉先生から次のような報告がありました。

1年目は教員がICTを活用し「わかる授業」を行い、時間の確保と知識の獲得が表現力へつながった。これを踏まえ2年目は「わかる授業」めざしながら表現する授業へ広げていった。」と2年間実践に取り組んだ中での、授業におけるICTの位置づけの変化につて報告がありました。その結果として、進んで発表したい、友達の意見を聞きたいなどの意欲が高まり、子ども達の表現する姿が多くみられるようになったとのことです。
「この研究を通して授業を見つめなおし、ICT活用の幅を広げ子ども達の変容を促してきた。これからも子ども達の変容を促しながら学校づくりを行っていきたいと考えている。」と報告を結びました。

ICT活用の最初のステップ


堀田先生

中村西小学校の報告を受け寺嶋先生と本校のアドバイザーである堀田先生とで、短い間に教員全体に普及した要因と、ICT活用の最初のステップとして何から始めてどのように広げていけばよいのか、についてディスカッションがなされました。

堀田先生は、「ICT活用を教員一人ひとりの問題とするために全教室にICTを配備し、まずは“先生が使う”からはじめた。何かのやり方をやってみせるところからスタートし、次第にICT関連の話題が多く交わされるようになり、機器も連携させて活用するようになった。」と整備方針の修正とICT活用を日常化する時の大きなポイントがあったことを解説しました。

実践を重ねる中で「ICT活用を考えるだけでなく基本的に大事なこと(学習スキルなど)は、全校でしっかりやっていこう」との“結論”に至り、その結果、「教室が落ち着いた」、「子ども達が自分の考えを発表するようになった」などの経過を経て、授業としてどうすべきか、教員としての授業力というとことにシフトしていった、と中村西小学校の取り組みを分析されました。

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