実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)
第36回特別研究指定校成果報告(シンポジウム)

広島県 三原市立幸崎中学校

思考力・表現力を高める授業の創造
〜学習集団の育成を通して〜


思考のプロセスにICT活用で、思考力・表現力が伸長

助光達也先生

「思考力・表現力を高める授業の創造 〜学習集団の育成を通して〜」を研究課題に取り組んだ三原市立幸崎中学校の実践と成果については、助光達也先生から次のような報告がありました。

思考力、表現力を深めるためには言語活動の充実が不可欠と考え、「1年目は相手と関わることを生かす学びにICTを活用し、2年目は連続発展する授業研究と自らの授業改善を目標に教科横断的な授業や今までの授業スタイルを変える実践を行った。」と書く視点や話す視点にポイントをおいて授業研究をすすめてきたことが報告されました。

「ああでもない、こうでもない」と行きつ戻りつする思考のプロセスにツールとしてICTを活用することで、思考力や表現力が伸びると2年間を通して実感したそうです。

授業研究の深まりのポイント


木原先生

幸崎中学校の報告を受け寺嶋先生と本校のアドバイザーである木原先生とで、表現力の育成に関わるICT活用の特徴授業研究の深まりは、2年間でどのようにバージョンアップしていったのか、についてディスカッションがなされました。

木原先生は、幸崎中学校の特徴として、@表現のための基礎体力作り A授業研究に質的工夫 の2点を挙げられました。
表現のための基礎体力作りとしては、「ノート指導など基本にあたるところをきちんと押さえた上で考える材料を多様化している。そのために教材開発に力を入れており、十全に考え豊かに表現させるためには教科書では物足りないと思えば、流通しているコンテンツを教員がダウンロードし使うなど工夫している。教科横断的、合科的な学習はそのシンボル的存在である。」と解説ないさいました。

また、授業研究の質的工夫としては、小規模校であっても議論を促す工夫や、学校外の人材のアイディアを取り入れる仕組みなどがあることを紹介しました。「点で終わらせずに線や面にしていくために、教育委員会と実にうまく歩みを同じくしている。」と強調なさいました。

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