京都府 京都教育大学附属桃山小学校 未来の文化を担う人の育成 ICTは触媒。ICTの前に人間がいる |
「未来の文化を担う人の育成〜自立と共生の力をもった子どもの育成のための伝え合う力の充実〜」を研究課題に取り組んだ京都教育大学附属桃山小学校の実践と成果については、平島和雄先生から次のような報告がありました。 ICTは相手を意識して伝えたいことを表現するために必要に応じて取捨選択して活用する姿を目指し、ICT機器を子ども達の活動の中に取り入れることからスタートさせたとのことでした。人間力を“ひと”、“もの”、“こと”の本質に迫る力と定め、ICT活用の視点を「なぜ使うのか」「何を使うのか」「どういう効果を使うのか」「どんな力がつくのか」とし、「あえて使わない」ことも選択肢に入れて300近い実践を行い、人間力のカリキュラムを完成させました。その結果、見えてきたことは、「ICTの前に人間がいる。ICTは道具である。ICTでは触媒的な効果を目指す。」ということだとの報告を結ばれました。ICT活用の最初のステップ 附属桃山小学校の報告を受け寺嶋先生と本校のアドバイザーである浅井先生とで、人間力という大きなテーマに対して、どのように合意形成をはかり、ICT活用との接点をどのようにはかっていったのか、についてディスカッションがなされました。 浅井先生は、「人間力の定義はなかなか難しいと気持ちを向けながら考えてきた2年間であった。常に問いかけながらやってきたことには意義があった。」と2年間の取り組みを振り返られました。附属桃山小学校は「物事の本質を見つけて行動する」というテーマも掲げており、「ICTを使う時に子ども達がじっくり考えているのか、子ども達が学習するときの道具になっているのか」という2つの課題からICT活用の接点をはかっていったと解説ないさいました。 「今まではICTを活用しメディア「で」教えてきたが、これからはメディア「を」教えることが大事なのではないかと議論しているところである」と本実践を踏まえた今後の展望を語られました。
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