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セールスポイント |
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授業の腕を磨き、子どもを鍛える! |
8月末から公開研究会までは、ひたすら授業づくりに励んだ。効果的でねらいに合った指導法を探り、「生活規律確立」「基礎学力定着」「授業力向上」の3部会や各学年部会で研修を積み上げてきた。 モジュール学習として取り組んでいる毎朝の「基礎学力の時間」では、各担任が、学級の実態に応じて指導法を工夫・改善し、日々子どもを鍛えた。同時に、学級の生活規律にも再度目を向け、改善を図った。
45分間の授業では、明らかになってきた指導法のパターンを意識しながら確実に習得させる授業に取り組み、習得した事項を活用する学習活動を模索しながら活用中心の授業をつくっていった。模擬授業と授業研究の繰り返しは、教師の授業力を確実に高め、日々の指導に生きている。また、教師と子どもがともに積み上げてきた生活規律が学習の場を支えている。
公開研究会はゴールではない。しかし、その日に向けて続けた努力は、教師にとっても子どもにとっても大きな力となっている。鍛える教師と鍛えられる子ども。今後もこうした相互の関係をよりよいものへと高めていきたい。 |
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実践経過 |
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公開研究会に向けて(生活規律の見直し・授業づくり) |
8月 |
- 研究紀要の内容検討
- 外部講師による訪問アドバイス(高橋純先生)
- 「習得した事項を活用する学習活動を取り入れた授業」について全員模擬授業
- 講師より指導助言及び講義
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9月 |
- 外部講師による訪問アドバイス(堀田龍也先生・高橋純先生)
- 授業公開(モジュール学習・生活規律確立のための授業・活用を中心とした授業)
- グループ協議
「発達段階に応じた生活規律の指導の在り方」
「活用を中心とした授業の指導について」
- 講師からの指導助言
「習得した事項を活用する学習活動について」
「2年次の公開研究会にもとめられるもの」
- 第2回公開研究会二次案内を各関係機関へ送付
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10月 |
- 外部講師との授業研究(堀田龍也先生・高橋純先生)
- 授業公開(モジュール学習・習得を中心とした授業・活用を中心とした授業)
- 第2回公開研究会の提案授業内容検討
- 講師からの指導助言「第2回公開研究会までの授業づくり研修について」
- 第2回公開研究会指導案検討
(模擬授業を取り入れた授業研究 学年部会を中心に)
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11月 |
- 第2回公開研究会に向けて指導法の検討
- 3部会で公開授業の指導法の確認、学年部会にて指導案見直し及び模擬授業
- 11月13日(金)公開研究会開催(講師:堀田龍也先生・高橋純先生)
- 公開研究会実施後の振り返り(運営面の見直し、公開授業自己評価、参加者アンケートの活用 3部会による研究内容の見直し等)
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12月 |
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成果と課題 |
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公開研究会開催 研究紀要作成 |
●成果 |
【第2回公開研究会開催 11月13日(金)】
公開研究会には、県内外から約250名の方々に参加していただいた。公開授業は、全学級の「基礎学力の時間」の指導場面、ICTを効果的に活用した習得中心の授業と活用中心の授業をそれぞれ6提案ずつ行った。全体会では、3部会の研究成果を中心に研究経過報告をした。また、パネルディスカッションでは、研究の裏話や研修体制を取り上げた。また、学力向上面からの成果として、富山県学力調査の結果を示した。
【研究紀要 「わかる授業 はじめの一歩U」 作成】
昨年度作成した「わかる授業 はじめの一歩」の第2弾として、「わかる授業 はじめの一歩U」を作成した。2年間の研究のまとめとして、本校の研究の概要、指導法資料、実践事例を写真中心にまとめた。3部会の研究の成果が十分に伝わる内容になったのではないかと思っている。
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●課題 |
ICTを効果的に活用した習得中心の授業に関しては、いくつかの指導パターンに基づいて実践を積み重ね、その指導法の効果が見えてきている。しかし、「習得した事項を活用する学習活動」に関しては、実践の積み重ねが浅く、研究が十分とは言えない段階である。基礎的な学力を向上させるための次のステップとして、課題を明確にして取り組んでいきたい。また、生活規律確立については、一貫した指導体制で取り組んでいるものの、学年差、学級差が見られる。発達段階に応じた指導内容や指導方法を見直していきたい。
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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など) |
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山室中部小のオリジナルキャラクター作成 |
研究紀要作成にあたり、ナビゲート役となるオリジナルキャラクターを作成した。モデルは本校のベテランの女性教諭と若手の男性教諭である。(モデルの選定に関しては、いろいろ反響もありましたが・・・)デザインは、絵心のある講師が描き、情報主任がデジタル化して彩色した。紀要の内容に即して、色々な場面で活用できるように、説明している姿、困った表情、得意そうな様子など何通りものパターンを考えて作成した。
このキャラクターは、紀要の原稿作成段階で、伝えたい事柄を分かりやすく伝えるための役割を担った。その場面に合うキャラクターを選んで挿入したり、2人のキャラクターの会話を盛り込んだりした。2人が語ることで、淡々とした紀要の内容が、身近に感じられると思うが、それは、わたしたちの生の声をキャラクターが代弁しているからであろう。
大活躍したこの二人に名前を付けたらよかったと思った。 |
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解説と講評 |
コメント:玉川大学 准教授 堀田龍也先生 |
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本校の研究は2年次も順調に推移した。多くの人事異動があり,1年次の研究の組み立て直しからスタートしたものの,1年次の研究の確立によって1学期中には各教員の授業にICTが馴染んでいった。本校による活動報告には,「生活規律確立については学年差・学級差が見られる」とされているが,良い意味でこれは学級の,そして担任の個性の表れとも受け止めることができる。横並びの統一感に縛られる必要はない段階に来ているということだと考える。
2009年11月13日(金)の公開授業研究会には,今年度も約250名もの参加が得られた。当日示された富山県学力調査との比較結果は本校の研究成果の結実を示すに十分なものであり,参加者には強いインパクトを残した。研究紀要「わかる授業はじめの一歩U」は,好評だった昨年度の同冊子をさらに深めたものとなった。
公開授業研究会では,1年次同様,知識や技能を習得させるモジュール学習を全学級公開した上で,習得を主眼とする授業と,習得した力を活用させる授業を公開した。習得のさせ方の学習指導は,1年次にモデル化がなされてきた。2年次は,習得したことを活用する必要が生じる場面の設定,あるいは習得したことの活用の仕方を検討させる学習指導の研究を深めている段階であり,公開授業研究会でもこの点の議論が多かった。
公開授業研究会を過ぎ,特別研究助成による研究指定も完了期を迎えるにあたり,本校では来年度以降の研究の方向性について検討が始められている。
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