◎探究学習「東金EX(東金Explorer)」、研究授業4本、研究発表1回
〇3~6学年 探究 総合的な学習の時間「東金EX(東金Explorer)」
2学期のスタートは、3~6年生が体育館に集合し、3人の先生の探究の発表を聞きました。先生の発表を通して、「探究とは何か」「探究のやり方の例」「フィールドワーク」について学びました。探究の方法を知ることで、東金EXの見通しをもつことができました。
あらかじめ2学期はフィールドワークがあることを児童に伝え、児童の探究テーマの設定の選択肢を広げました。ただ「行きたい。」というのではなく、どうして行きたいのか、何を学びたいのかを明確にして、企画書を作成し、担任がチェックしたのち、校長先生からサインをもらえて、やっとフィールドワークに行くことができます。フィールドワークは、フィールドワーク先である水元公園、どら焼き屋さん、寅さん記念館、東京理科大学、柴又帝釈天、東京メトロ、葛飾郷土と天文の博物館の皆さんをはじめ、地域の方や保護者サポーターの方々などのご協力のもと、実現することができました。
フィールドワーク以降は特別教室や校庭、体育館などを使用した探究をすることができる「実験Day」を通して探究したいことを追究したり、コニカミノルタ社のtomolinksの生成AIを活用して、各教科の見方・考え方からヒントやアドバイスをもらったりしていました。このような2学期の東金EXを通して、児童は論文検索サイトで論文を読むほど「原典まで遡る」ことや、児童が児童に作成したGoogleスライドを共有することができるほど「児童の情報活用能力が養われている」こと、外国にルールのある児童がGoogle翻訳を活用して東金EXだけでなく日常的に「翻訳する」ことなど、様々な力が児童に身に付いてきたことを実感しています。
本校の東金EXを様々な学校で行われている探究と比較すると、板書する探究であることが大きな違いであることに気が付きました。これは、全体指導で必要なことは板書で最初の数分で全体へ一斉に共有し、その他の時間を個別に対応することに充てるという意図があります。少しずつ本校ならではの探究の輪郭が見えてきたように思えます。
◎研究授業
〇あおば高学年 プロジェクト 総合的な学習の時間「日光マイスター」
本時では、次年度宿泊学習を控える中学年に向けて、日光宿泊学習について知らせるスラ イドを作成しました。また、アンケートをとり、個人の知りたいことや見やすい文字の大き さに関する中学年一人一人のオーダーメイドのルーブリックを作成しました。相手意識を もつことが難しい児童がルーブリックを用いて他者の視点を意識させることを試みました。
〇2年 活用 生活「うごくうごく わたしのおもちゃ」
「理由を基に説明することが難しい児童が多い。」「他者の立場に立って、物事を考えることが難しい児童が多い。」という児童の実態から本単元を設定しました。教師がおもちゃの設計図を共有し、その設計図から児童がおもちゃを作って遊びながら改善していくことを試みました。4クラスを2クラスずつに分け、ペアのクラスはそれぞれ異なるおもちゃの設計図を共有することで、異クラスと互いの作ったおもちゃで遊ぶ必然性を設定しました。また、オクリンクプラスを活用して友達からアドバイスをもらい、互いのおもちゃを改良し遊びながら様々なことに気付き、改善していくことができました。
〇3年 活用 国語「登場人物の行動や気持ちをとらえて、えらんだ民話をしょうかいしよう」
本単元では国語の「読む」で、教科書の民話『三年とうげ』と各児童の選んだ民話を同時に読み進めていく「並行読書」に取り組みました。国語科としての目標を達成しつつ児童の実態に即したものになるように、児童の学習データから分類して、「読む」の観点を設定しました。文章に対して「面白い」と思った箇所は一人ひとり異なるけれど、「読む」の観点は児童の学習データから設定したもので共通です。この観点の設定で、児童は国語科の「読む」をおさえつつ、主体的に学びに向かう姿が見られました。
〇6年 プロジェクト 総合「首都直下型地震対策本部(東金DS (DS: Data Science))」
本単元では、プロジェクトの役割に加え、データサイエンスの基礎を養うことを目指しました。そこで、6年生までの算数「D データの活用」の「データを使って生活を見直そう」を中心に、5年社会「自然社会とともに生きる」や6年国語「プレゼンテーションをしよう」、6年理科「土地のつくりと変化」の教科横断的な学びを試みました。具体的には、「首都直下型地震に向けて、東金町小の6年生として提案できることは、何だろうか」を問題として、各教科の学びに加えて事前に資料等から調べ、保護者に対してアンケートを作成し、そのデータを分析して提案をします。
算数の「D データの活用」に苦手意識のある児童も、自分たちの提案のために保護者にアンケートをとり、分析して提案することで主体的に取り組んでいます。さらに、算数では実感のなかったデータサイエンスの必要性にも気付いた児童の姿も見られています。
◎「第49回パナソニック教育財団特別研究指定校研究発表」
〇3・5・6年 探究 総合的な学習の時間「東金EX(東金Explorer)」
東金町小学校では、すべての教育活動を通して情報活用能力を養おうとしています。情報を複数から収集し、必要な情報を整理・分析し、まとめ・表現する情報活用能力は探究学習に必要不可欠なものです。
この情報活用能力の育成のために、中学年は、思考ツールのフィッシュボーンを使って、情報収集を整理しました。どの学年も板書に本時間の流れを明記し学習の流れを見通せるようにしました。高学年は、探究計画書を5W1Hで書きました。また、コニカミノルタ社tomolinksの生成AIを相談相手として活用しました。
また、学期に3回を「実験Day」とし、理科室、図工室、家庭科室、学習センター、校庭、体育館に行って、担当の先生に直接質問したり、支援を受けたりしました。
〇1年 国語 習得「じどう車くらべ」
はしご車について、写真や実際に動いている動画などの資料から読み取り、「仕事」「つくり」を文章に繋げていく学びを行いました。内容とともに言語形式に着目しながら丁寧に読むことに重きをおいて学習を進めました。説明文を読むことを通して身に付けた力を、自分で説明文を書くという言語活動の場で生かしていきます。
〇4年 算数 活用「広さのくらべ方と表し方を考えよう」
導入で見通しをもたせたり、トリオで考えを交流したりすることで、解決のヒントを得られるようにしました。また、オクリンクプラスの提出BOXで友達の意見を参考にすることで、多様な解決方法があることに気付き、問題に取り組むことができました。