実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第38回特別研究指定校(活動期間:平成24〜25年)

徳島県立盲学校の活動報告/平成23年度1月〜3月
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実践経過
実践経過

成果と課題
成果と課題

成果と課題
裏話

アドバイザーコメント
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  1. 1.9月に研究授業を行いました。
  2. 徳島県立盲学校 活動報告イメージ2

    徳島県立盲学校 活動報告イメージ1

    スポーツ障害に対する鍼治療の研究授業を行いました。テニス肘を中心として,自作アナログ教材とデジタル教材をあわせて説明を行い,指導を行いました。

  3. 2.11月に実践研究発表会を行いました。
  4. 徳島県立盲学校 活動報告イメージ3

    徳島県立盲学校 活動報告イメージ4

    北海道から九州まで日本全国から来校頂きました。午前中に公開授業を見て頂き,昼からワークショップで実際に本校の教材を使って体験をして頂き,放課後全体会で研究報告を行いました。大勢の先生方から,好評価を頂きました。また,各学校から頂いたコメントを見て,これからどの様にこの研究成果を共有していくかが大切だと感じました。

  5. 3.実践集録ができあがりました。
  6. 徳島県立盲学校 活動報告イメージ5

    9月までの実践を集めて,実践集録を作製しました。内容は,実践研究の概要と,指導案などです。また同様の内容をデータCDに入れており,視覚に障害のある先生方にも音声で読むことができる資料を作成しました。データCDには,その他に前年度4月に行ったアンケートの全データと,作製したデジタル教材の使い方動画なども入れています。

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実践経過

8月

第5回目の研究授業等の指導案検討会

9月

9/26(木)に第5回目の研究授業・及び研究協議を行い,金子先生に指導を仰ぎました。

10月

  • H25公開研究発表会の公開授業指導案検討会
  • H25公開研究発表会の二次案内の発送
  • 実践集録及びCDの校正

11月

11/22(金)に公開研究発表会を行い,全国の先生方に取り組みを見て頂きました。

実践集録及びCDの最終校正,印刷

12月

実践集録の発送準備

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成果と課題

  1. 1.公開授業では,様々な取り組みを行いました。
  2. 徳島県立盲学校 活動報告イメージ6

    徳島県立盲学校 活動報告イメージ7

    iPadを活用したはりやきゅうの実技の他,タブレットを活用したPPT教材,カンファレンスにもiPadを利用するなど積極的な活用例を提示できたと思います。

  3. 2.ワークショップでは,本校での取り組み(iPad・タブレットPC・授業支援ソフト・画面転送システム・自己学習システム)等の実践を見て頂きました。
  4. 3.今後の取り組み
  5. 現在は弱視生徒向けの教材が中心となっていますが,全盲生徒向けの教材も充実させていきたいと思っています。また,生徒が主体的にICTを活用して学習をできるようにしていきたいと考えています。

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

11月22日(金)に実践研究発表会を行いました。これが2年間で最終の発表会となりました。当初申し込みが余り多くなく,数人しか来なければどうしようと心配していました。そこで二次案内作りにおいて,本校の取組がより具体的にわかるものを作成することにしました。内容や表現についてパナソニック教育財団田上さんのご助言を頂き再構成しました。おかげで,当日は全国から50人近くの方が来校してくれました。今度は嬉しい反面,満足してもらえるか急に不安になりましたが,せっかく遠くから来て頂けるので,我々が取り組んできたことを全て出し尽くしたいとの思いで準備しました。

来校された先生方とお話をすると,それぞれの立場で様々な思いを持って来校されていました。全ての先生方に満足して頂けたかどうかは,本当のところ分かりませんが,我々の取り組みを全部出し切ったとの思いはあります。

また,この発表会では,環境整備・会場準備・当日の各係など本校教職員全員の協力を得て開催することができました。全校挙げて協力してもらえるありがたさをヒシヒシと感じました。

この様な機会を与えて下さったパナソニック教育財団には本当に感謝しています。ありがとうございました。

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アドバイザーコメント

明治学院大学 教授 金子 建 先生

 本校は視覚障害の児童生徒が通う徳島県内唯一の盲学校である。幼稚部から高等部専攻科まで、幅広い年齢と様々な障害実態を有する児童生徒が在籍している。さらに、視覚障害のある教員も少なくないのが本校の特徴である。
 本研究は、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師などの国家試験受験をめざす生徒を対象とした教育におけるICT活用がテーマである。年齢的には高校生段階から中途失明の60代の生徒まで、弱視や全盲の生徒が在籍している。残された視力の程度、明るさの調節など見え方の程度が一人ひとり異なっている。
 個別の教育的ニーズに応じるのが特別支援教育でありそこに難しさがあるが、教材・教具や学習方法の個別化を可能にするためにも、ICT活用の意義がある。
 テキストの拡大提示と、実物や模型の利用を有機的に連携させる指導が工夫されている。点字や拡大教科書の使用によって乏しい視覚情報を補いながら、触覚や運動と連携させることで、神経繊維、筋肉など身体の部位のイメージをつかみ、マッサージや鍼・灸などの手技の動きを会得していくのである。従来の視覚障害教育を超えた教育効果がICT活用によって可能となる。
 本校の実践のもう一つの意義は、視覚障害教員によるICT活用を推進したことにある。視覚障害の生徒にとってのロールモデルを示すことによって、視覚障害生徒の社会的自立を促すとともに、生徒の中から理療科の教員資格取得をめざす者が出ることも視野に入れている点は重要である。
 また、今回の研究発表会では、他校の教員向けにICT活用のワークショップをはさんでいたことは、本校の活用事例の普及という面で大きな成果であったと言える。今後は本校での事例をデータベースとして蓄積することで、さらなる波及効果を期待したい。

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