授業力の高まりと教師集団としての成長をめざす平山小
先日の公開授業のときに、ある学年でもっと早く来るはずの情報端末が、公開授業ぎりぎりに到着するハプニング(?)があった。しかし、授業者は予定通り授業を実施した。このことも、子どもたちの動きによりそう日頃の構えがしっかりできているからこそできることだと思う。この教師に限らず、本校の教員は「目の前の子どもたちが何を考え、何にこだわり、今どんな疑問をもっているか」にいつも注力している。この先、どんなに情報端末一人1台環境が実現しても、教師は情報端末と授業を行っている訳ではない。目の前の子どもたちのつぶやきが耳に入らずにパソコンの画面に右往左往するのでは、本末転倒だ。そんな中、授業で何を大事にすべきかという足もとをいつも大事にされている授業研究を高く評価したい。
私が平山小に指導?助言として関わらせていただいていつも感じるのは、教師一人一人の授業に対する熱い思いと授業研究への探究心だ。
五十嵐校長は、内外教育の「現場から考えるICT教育」の連載のご本人執筆担当の回(第6回)において、「若いから未熟であり、失敗も多くある」が、反面「失敗を恐れないで挑戦する意欲」があり、「まさにイノベーションの担い手としての存在」と述べている。さらに、「これから若い教員の取り組み・主張に謙虚に耳を傾けていくことが、これからの日本の新しい形を作り出していく日本の教育のあり方を考えるためのヒントとなる」としている。
もちろん、本校の中堅・ベテラン教員の授業設計はすばらしい。だが、こういう校長の考え方が、教員集団に浸透し、それぞれのよさをさらに引き出していっていることは創造にかたくない。
これからも、平山の授業研究と教師集団の成長に注目していきたい。