4月〜7月の
活動報告において,
- 「心機融合」と「学びの連続」を実現するための体制や仕組み
- 活動内容と子どもたちの変容との関係
の2点から,活動の一層の深まりを期待した。
「特別研究指定校」の中間発表として開催された学習活動公開(11月28日)では,上の2点が明らかにされた。午前中に公開された児童の学ぶ姿にも活動の成果が認められたが,午後の全体会ではICT活用によるコスト削減,メディアを利用した学習活動(教科書活用)による主体性の向上,欠席者数の減少など,これまでの学習活動の成果や意義が具体的に解説された。
特色ある教育の着実な実践にも,そのポイントについてのわかりやすい説明にも,教育課題に対して自律的に取り組む教師集団の専門性が必要となる。本荘小学校の8月〜12月の活動は,企画部,運営部に分かれ,学校長を中心に全職員がそれぞれに工夫を重ねた成果と言える。
12月までに接した本荘小学校の特色を,次のように整理する。
1.
教育ビジョン
の構築・実現 |
学習計画表 |
児童の学習活動充実を目指した,教師側の計画(指導案に相当)。(1)〜(5)の流れに統一し,全授業で利用。
- 自主学習を確認する,
- 「学習のめあて」と「学習のしかた」を確認する,
- 自主学習の成果を交流し,成果を深め,拡大する,
- 教師の指導によって学習のめあてに到達する,
- 自分の学習をする
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学習活動計画 |
単元毎に,児童が作成する,学びの計画表。 |
2.
指導力向上 |
協力者による指導コンサルテーション |
校長や大学教授の経験のある岩崎潔先生が,教科書活用の意義や配慮すべき点を,先生方にアドバイス。週2回程度,学校を訪問し,児童にも積極的に声をかける。 |
3.
ICT活用 |
・全教室で教科書投影
・WEB利用 |
・教科書をコンテンツとすることで,遠回りしない,日常的かつ効果的ICT活用
・通知表
・ホームページ
・コラボノートによるペーパーレス職員会議や校外からの資料アクセス
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4.
自律性のある
組織の形成
(リーダーシップの分散) |
企画部・運営部による校内体制 |
運営部:担任教師は,学級の児童への指導・学習支援に専念。
企画部:校内全体に関わる内容は,担任教師以外全員で組織的に対応。
適材適所を目指し,学習活動中に教室を出た児童も企画部で対応するなど,役割分担をしながら児童を育む体制。企画部と運営部に上下関係があるのではなく,相互に協力。 |