奈良県立奈良養護学校/平成26年度8~12月 |
||
|
||
研究課題と成果目標 |
||
[研究課題] 「個々の発達課題に対応する教材データベースの構築とネットワーク化」
8月から12月にかけて、次の4点について成果目標を設定し、具体的取組を進め、次のような成果を上げることができました。 1.教材データベースについて
2.ICT教材について
3.地域支援ネットワークについて
4.公開研究発表会に向けて
|
||
本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応 |
||
◆本期間の取り組みと内容について 1.「教材データベースの充実と活用システムを構築する」
2.ICT教材について
3.地域支援ネットワークについて
4.公開研究発表会に向けて
◆本期間の取り組みと内容について
[内容] |
||
裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など) |
||
|
||
成果 |
||
1.教材データベースについて Q&Aの充実や新たなデータを追加することができました。会員同士が意見のやりとりができるコミュニティルームにもいくつか書き込みが見られるようになり、少しずつではあるが拡がりを感じることができました。アクセスデータの分析より、「シール貼り」というキーワードでの検索が圧倒的に多いことが分かり、利用者がどのような情報や教材を求めているのかがよく分かりました。現在それを受けてシール貼り教材の製作に取り組んでいます。 2.ICT教材について Windowsをベースにフラッシュ教材の開発を中心に行ってきましたが、手作りには限界があり、個人向けのソフトばかりでは対応の限界を感じていました。一般にはiPadをはじめ多くの使いやすいソフトが開発されています。そこで、そういうソフトにつながる練習用コンテンツとしてフラッシュ教材の開発に取り組みました。 今回対象とした生徒は、タブレット端末を提示するとちょっと触ってすぐに押し返してくるような実態でした。視知覚に弱さがあるため、黒い背景にオレンジの○があり、その○に触れるとプヨプヨ動き出すというごく単純なものからはじめました。次に○を穴に入れるようにしたり、一つの所へ集めてくるような練習をし、最後は○をお弁当のおかずに変えて、お弁当箱の中に集めるという風に展開していきました。そこに、家族の写真を加え、お弁当を写真の所へ持って行くと「ありがとう」と言ってお弁当がなくなってしまうという風にストーリーをつけていきました。そこからiPadの「ランチボックス」というソフトへとつないでいきました。今回の取組の中で、有用な一般ソフトの活用につながっていくように必要な練習をフラッシュ教材で行うという流れの有効性に気づくことができました。 YouTubeにて、奈良養護学校で撮影された動画をご覧いただけます 3.教材ネットワークについて 8月に行った地域支援研修会で教材共有ネットワークの使い方説明を行うことができました。その結果、ネットワークへのアクセスがグラフのように増えてきました。 やはり案内やパンフレットの配布だけでは、なかなか伝わりにくい面もあり、具体的に使いながら使い方を伝えていくことの大切さを感じました。 4.紹介書籍の出版について 教材共有ネットワークを紹介する書籍の出版について、出版社との打ち合わせが進み、具体的内容や執筆分担、出版までの流れについて確認することができました。 5.学会や大会での発表について
|
||
今後の課題 |
||
たくさんの課題がありますが、特に次のような課題について重点的に取り組んでいきます。
○データ内容の充実のために。 データ入力について、他校との協力関係を作りアップロードを進めていく。 ○広くサイトを紹介していくために。 今後も研究会や発表会、学会などを利用して教材共有ネットワークの説明をしていく。 ○教材共有サイトにアップロードしたアセスメントチェックリストエクセル番に項目解説を入れ活用しやすくする。認知だけでなく、運動やコミュニケーションのチェックリストもエクセル化していく。 ○フラッシュ教材の共同開発のために フラッシュ教材をiPadなどで使われている一般教材への導入であったり、つなぎであったり、練習用となるようなものをめざして開発していく。 |
||
公開研究会の計画 |
||
|
||
アドバイザーコメント |
||
園田学園女子大学 教授 堀田 博史 先生 |
||
本期間(8~12月)は,教材データベースのさらなる充実を目標にして,教材共有ネットワークシステムにQ&Aコーナーを新設,また資料のダウンロードを可能にしました。このように,教材データベースの新たな動きが利用者に見えることで,アクセスが増えていきます。また8月に開催された地域支援研修会で,教材共有ネットワークシステムの説明を行うことでも,アクセス数が急増しました。研究会等で積極的に発表されている効果が表れています。 今後,より教材データベースを充実させて,教材共有ネットワークシステムが多くの方に活用し続けられるためには,校内の教職員だけではなく,地域・校外の学校関係者との協力が不可欠になります。校外からデータベースを閲覧するだけではなく,教材をアップロードしてもらえる活動が必要です。そのためには,校内すべての教職員が自校のシステムを使いこなして,校外に解説できる場を持つ必要があります。奈良養護学校さんは,少しずつその状況に近づいている気がします。 |
||
|