・多摩市立 愛和小学校 /平成27年度8-12月期 |
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研究課題と成果目標 |
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[研究課題] タブレットPCの日常化が拓く新たな教育Styleの創造 [成果目標]
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本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応 |
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校内研究会の開催(4回 うち授業研究3回)
授業の公開(1回) アドバイザーの助言と助言への対応 ①総論 研究協議会における議論が深まってきている。研究がステップアップしている証であり、研究協議会での教員のICT(chromebookによるschooltakt)活用も重要な要因の一つであると考える。 ②提案授業にかかわって
音楽の授業(小2)を通しての表現活動における提案性のある授業であった。 音探しを宿題にすることは、iPadやGarageBandがなくても実施したのか? を考えてみると本日の授業の価値が見えてくる。またこれまでの学習経験(お話に沿って音を付けたこと)等を踏まえることによって、本時のねらいや授業の展開も変わってきたと思う。 低学年の子どもたちの音に対する興味の喚起や表現の育成において録音というICTの機能が極めて有効に働くことをしっかりと主張したい。単にサンプリングという活動をさせるのではなく、(ア)子どもたちに何を気付かせ、(イ)どのような表現を期待したのか、(ゥ)どの音に注目させるか、(エ)注目したものをどう生かすか、(オ)何故面白いと感じたのか、を子ども同士で交流させることを期待したかった。 ③研究全体にかかわって
スクールタクトを有効活用するための諸条件を明らかにしたい。 この学年まではこういうことができる、教科の特質、学習のねらいによってスクールタクトを活用するいくつかのアプローチがあるはず。2年間の研究成果として提示すべきでは。 協働学習の推進において「時間」は大きな問題。 実際の授業で「協働する時間がなくて残念だったね」は、もうやめたい。そのためには授業展開を二つに分けて、分析的に考えてみたらどうだろうか。 また愛和小の状況、One to One のタブレット配備状況ではこんな展開が考えられる、という提案、そして学年による諸配慮、内容と操作性、目指す児童像をはっきりさせたい。公開当日授業を1回参観しただけでは、そこで何が行われているのか、起こっているのかはわからない。さらに参観者がその後、自校に戻って「何をすればいいのか」を考えられるよう、愛和小学校がOne to One の中でどうもがいてきたかを表出することにも大きな意味がある。 |
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助言への対応 寺島先生からは2年間の研究のまとめにかかわり、本校の研究ならではのオリジナリティーを発揮すべきだとの厳しい指摘をいただいた。その指摘を受け、以下の内容等について3月に向け対応を行っていく。
①3月の公開研究会(3.12)に向けて、2年間の研究の軌跡を振り返り、教員がどの ②協働学習においてスクールタクト有効活用するための諸条件を明らかにする。
③研究テーマである授業、教師、地域のRe-designについて、2年間の変化を明らか
④アクティブラーニングにおけるICT機器のもつ機能とのかかわりについて明らか |
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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など) |
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怒涛の2学期であった。 8月27日に始業式を行い、9月初旬は長期休業を経ての生活・学習規律の再構築とともに授業では水泳指導を行い、約半月後の中旬からは10月の運動会に向けての準備に移っていった。縦割り班をベースに構成した3色対抗の運動会の特色を出すべく、縦割り競技の検討や事前の全校遠足などで縦割り班の結束を高めたり、6年生のリーダーの自覚を促したりする活動を重ねていった。雨天で1日延期となったものの6年生がリーダーとして活躍し、異学年交流のよさや子どもたちの団結力が一層高まった運動会となった。 ホットするまもなく10月31日にはプログラミングの授業公開を行った。Scracth Jr,Viscuit,Scracth,tickle,Mainecraft edu,LEGO MindstormsEV3と様々なビジュアル言語を用いた授業を公開をして、公立小学校でもIT人材の育成に資する授業実践が可能であることを示した。そしてその半月後(11月18日)には多摩市の研究奨励校発表会~持続可能な生き方のための菜園教育の創造~をテーマに本校がこれまで取り組んできたEdibleSchoolYardの実践報告を行った。 大きな行事を特別なイベントとすることなく、日々の教育・授業実践の形成的評価の場であると考え、本校の教員は果敢にタイトなスケジュールをこなし、教育活動の質を高めていった。当然これ等行事の間には、年間計画のもと校内研究が行われ、授業提案がきっちりとなされてきたことは言うまでもない。 2学期が終業した翌日には、有志がi和designチームとして本校が推進してきたICT教育に関わるセミナーを実施した。このセミナーも参加した方々には大変好評で、本校のICT教育が参加者の方々にICT教育に関わっていくモチベーションを高めることができたと思っている。全てにおいて本校のチーム力と教育実践の質の高さをプレゼンし続けた2学期であった。この勢い、そしてそこで育んだICTリテラシー等をもとに3学期も駆け抜け、3月12日(土)の最後の学校公開~Final Presentationに臨む覚悟である。
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成果 |
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今後の課題 |
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2年間の研究のまとめの時期となった。 これまでの実践研究を振り返り、アドバイザーの寺島先生からのご指摘を踏まえ3月の発表に向け多くの方々に本校の取り組みと成果を理解いただけるようプレゼンの準備を行っていく。 引き続きdigitalを当たり前のプラットフォームとした授業の日常化を積み重ね、そのRe-designの成果をEvidenceとして明らかにする。 |
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今後の計画 |
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1月8日(金):3月の研究発表に向けて(全体計画の周知&役割分担) |
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今後の公開授業・公開研究会 |
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アドバイザーコメント |
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大阪教育大学大学院連合教職実践研究科 准教授 寺嶋 浩介 先生 |
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この間の愛和小学校の取り組みについて,報告書を通してみてみると,校内での授業研究が量的にも質的にも充実していった様子がうかがえる。授業研究会自体が増え,より多くの教員が授業にチャレンジし,その可能性や課題について議論がなされている。質的な側面で見ると,ICT活用のバリエーションが広がっている。協働学習を中心とした活動,表現を重視した活動が増えてきた。この間に私が参加した授業研究会においては,実にシビアな議論がなされているし,それだけではなく授業の見方・考え方についても深まってきていることを確認することができた。このような授業研究の量的・質的拡充をいかに図るかが,授業研究を発展させるポイントとなるだろう。 また,外部への積極的な公開は,ネット上の他の記事を見てもわかるように同校の大きな特徴のひとつとなっている。しかも,そのプログラムは多くの参加者が惹きつけられるような,今後のICT活用の方向性を示すようなものとなっている。この実施は,校長の影響がかなり大きいが,今年度からその中で,日常取り組んだ教員がより積極的に関わるように見受けられる。また,秋の学会シーズンにおいては,教員が分担してでかけ,外部の情報を収集しながら,愛和小学校の取り組みの特徴について理解するようにもなっている。このように,学校外への公開や,学外からの情報収集を同校はうまく取り組んでいるものポイントである。 3月12日は,以上のような成果について,公開研究会を通してみることができるはずだ。是非同校に足を運んでいただき,2年間の成長を実感してもらいたい。また,授業内容だけではなく,学校全体のシステムがどうなっているのか,そこでどのように各教員が関わっているのかについてもご覧頂きたい。 |
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