・大阪府立東百舌鳥高等学校 /平成28年度4-7月期 |
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研究課題と成果目標 |
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[研究課題] ICTを活用したアクティブラーニングの実践と評価 [成果目標]
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本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応 |
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[本期間(4~7月)の取り組み内容] ※ AL = アクティブラーニング ■計画
■実績 ・全教職員に対する啓発 全教職員に対して、校長面談を通して本校のALの定義の周知を図った。また、観点別評価についても全教職員に取り入れるよう促すことで、ALの評価についての議論を投げかけるきっかけを作ることができた ・TP委員会による先行実践 昨年度から継続的に議論しているTP委員会の委員によるALの先行実践を行い、他教員への浸透を図る(現在も進行中) ・新部署、ICT教育推進室の設置 ICT教育を専門として取り扱う部署を増やすことで、授業におけるICT活用の円滑化をはかる。現時点までの実績として、生徒によるICT(iPad)の活用の場面が3回あった(4月:3年・1年総合的な学習の時間にて(それぞれグループで1台、計90台)、6月:1年生保健の授業にて(2クラスで実施:2人で1台、計20台))を行った。なお、第2LAN教室は随時使用可能なため、1to1でのPC活用は英語科が継続的に行っている。 ・1to1の検証 一人一台のiPadを情報デザインコース生に貸与した。懸念されるような授業中にアプリで遊ぶことや、生徒指導に関わるようなトラブルは一件もなかった。また、生徒の使用していたアプリを調査した結果、ゲームアプリを入れていた生徒は16名中3名しかおらず、大半の生徒は自分の持っているスマートフォンと、iPadとの使い分けを考えていたようである。 ・e-Portfolioの活用 Moodle、Maharaを活用したe-Portfolio作成を行った。校内でしかアクセスができないため、十分な活用につなげることができなかった。自分の作った作品や、日常の授業の振り返り活動などはローカル(iPad上)で保存をさせて、各単元・学期ごとで「まとめPortfolio」として作成・公開するような授業デザインを考える必要がある。 アドバイザーの助言と助言への対応 ■アドバイザーの助言 ①生徒のICT活用場面を増やす。 ②活動の中に、話し合う、伝え合う活動を増やす。 ③iPadの1to1をもっと見える化する。パッケージにして、その後の学校が追随しやすいようにまとめる。 ■助言への対応 ①ICT教育推進室を新たに設置し、ICTを生徒がつかいやすい環境を整備していくことで実現をめざす(Wi-Fi環境の改善、iPadなどのICT貸し出し業務の円滑化) ②観点別評価を取り入れ、生徒の興味関心を引き出すための活動として提案をする。(校長面談等をとおして全教職員に周知) ③キッティングから、導入の際の注意点、活用の際の授業のデザイン、形成的評価、総括的評価としてのe-Portfolioの活用方法など、現時点での研修成果をまとめる |
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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など) |
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■ICT活用場面の拡大 授業の中で日常的にiPadや電子黒板をはじめとしたICTを活用する先生が増えてきました。また、授業改革に対しても前向きに取り組み、観点別評価の考えをもとに、多面的に生徒の学習活動を捉えるという雰囲気ができてきつつあります。 |
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成果 |
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・全教職員に対する啓発活動を行えた e-Portfolioを活用して実現したい評価は、知識・理解の定着を確認する数値による評価ではなく、「関心・意欲・態度」や、「思考・判断・表現」のような、数値化することが難しい部分に対する評価の「授業のめあて」や「形成的評価(その時間に学んだこと・考えたこと)」に対する意識付けができた ・1to1卒業生へのインタビュー 昨年度情報デザインコースで1to1を体験して卒業した一部の生徒へのインタビューを行ったところ、e-Portfolioのあり方や、最適な活用の方法に関する知見が得られた。 |
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今後の課題 |
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・iPadのキッティング 1to1へ向けて、昨年度のデータのバックアップを取った上で、再設定しなおす。 ・ICTを生徒が活用したアクティブラーニングの実施 活用希望科目・場面に対して活用出来る台数の不足をどうするか |
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今後の計画 |
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気づき・学び |
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本校では、1to1をするために台数が不足しており、どうしてもコース選択生などの限られた対象者にのみ貸与を行っていたが、自分が持っている端末を使って授業の中でさせればいい。という声も先生の中から上がってきており、前向きに1to1の問題について考えることができている。 |
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アドバイザーコメント |
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日本福祉大学 国際福祉開発学部 教授 影戸 誠 先生 |
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アウトカムデザイン 研究2年目を迎え、「主体的な学び」をデザインする実践の中で、明らかになりつつあるいくつかの成果(Outcomes)を、関心を持つ他校教員と共有できるよう、文章化の取り組んでほしい。実践が是非多くの高校でモデルとなり、さらにアクティブラーニングが広がることを願っている。 リフレクティブラーニング この段階では、一度振り返り、どのように実践を「手渡せる形」にしていくかに取り組んでいく時期と思う。「メタ認知」といわれる手法であるが、懸命に取り組んでいる姿を、見える化する作業が必要と思われる。 私たちに伝えてほしいこと 私が期待するものは次のものである。 1.アンケート結果 一人一台だと何がいい? タブレット端末とインターフェース アクティブラーニングによって活性化したか? 一人での思考、仲間と考える、発表、発見などの学習者意識の変遷 タブレットのインターフェース評価(表示、書く、比較) 一人一台となると、どのような利点があるのか(主体的な思考、協働での思考)話し合いと学習者意識 2.ポートフォリオサーバーの活用 ネットワークでこそできる学習成果の活用方法は? データの活用法 3.アクティブラーニング 教科共通の東百舌鳥モデルの提示 一人で考える場面、仲間ととともに考える場面、発表、まとめ(端末の活用方法) 教員のリフレクション トータルプランニング委員会 4.これから取り組もうとする学校への提言 「時間がかかりとても、教科の内容をとりあつかえない」 |
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