解説と講評 |
コメント:宮崎大学 教授 新地辰朗 先生 |
教師の誰もが関心を持つものの,一方では実体を捉えにくい側面のある“思考”に,ICT活用を工夫しながら,チャレンジしているのが山下小学校の特色です。その“思考の練磨”実現のために,校長先生や教頭先生を中心に全教員が一丸となって協議してきたプロセスに,先生方の熱意や教師としての使命感を感じてきました。一年間を通して,以下のような流れの中で,授業が実践・検証されてきました。 ・“思考”,“思考活動”,“思考の練磨”について,定義や関連に関わる協議・ 教科のねらいを到達させるために,“思考”を促す,また深めさせる工夫 ・“思考”活動のねらい等(比較,関連付け等) ・“思考の練磨”に関わる方向性(総合的思考・創造的思考・論理的思考) ・“思考の練磨”の段階性(基礎的段階・発展的段階) ・“思考の練磨”を促す学習活動スタイル(個別的・協働的) ・ じっくり“思考”させるための授業づくりと授業における教師の働きかけ 残りの一年は,“思考の練磨”の進捗(可視化された思考過程の評価)と習得させたい学力の定着との関係をつかみながら,授業のデザイン,教師の力量,ICT活用方法等,多面的な検証により,他の学校の実践に,さらに役立つ提案が可能になるものと思います。 それぞれの児童が,自らが学びを求め,また多様に参加しながら,たどり着いてゆく授業を目指し,ICT活用を考案する一年となると思います。“思考の練磨”や“ICT活用”をキーワードに,教師力・学校力の充実をアピールできる学校と期待しています。 |