■ 実践とともに、教材、活用者の広まり 戸畑高校
教材データーベースを設置し、すべての教科で、各教室でICT活用ができきる取り組み、それがこの戸畑高校での実践である。
小学校や中学校と違い、センター試験もあり、「実験」というより確かな学力を生徒たちの反応をみながら、「まず間違いない方法」を教員間に普及させようとしているように思える。
・学校全体での取り組み
学校の成長は、教師連携、ICT活用、学習者への情報の高度化によってもたらされている。
この学校は進学校であり、教科に深く関わる指導方法については全員で取り組むこととしている。経験豊かな先生の指導案、シェアできるICT教材には「暗黙知」が多く存在し、若手教員は使いながら、指導技術を伝授してもらえることとなる。
年齢を超えた教育効果が期待できる。
・いろんな教室での活用
これまで数回この学校を訪問している。学校中の授業を2時間で見て回る形をとる。しかしこの授業回数がおおく階段の上がり下がりは大変である。どの教室でも活用されるその姿は確実にICT実践校として成長を示している。
マーケッティング理論では、新しいものをすすんで採用するイノベーター(2.5%)最初にオピニオンリーダー的なアーリーアダプター(13.5%)とされているが、ここまですすめば確実に普及していく。この数をすでに大きくこえ 普及が進み 日常的な活用により、教師のICT力量も大きなものとなっている。
・最近のアンケートデータ
生徒に対するアンケートデータもまとめられつつある。「提示された教材は分かり易い」には1年生90パーセント以上が肯定的な評価を行っている。2年生、3年生も90パーセント近くが肯定的評価を行っている。生徒の理解、学力に対する一つの工夫として「ICT」が機能している。
・福岡県における戸畑高校
ICTへの取り組み、デジタル教科書の研究は校内にとどまらない、福岡県下にも広く呼びかけ研修会が展開されている。
10月10日金曜日にはこれまでの取り組みが発表される。ICTにとりくみつつ教育改善を行う好事例であり、また高校におけるデジタル教科書の扱いについても提案がされるものと期待している。