実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第38回特別研究指定校(活動期間:平成24~25年)

福岡県立戸畑高等学校の活動報告/平成25年度4月~7月
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実践経過
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成果と課題
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セールスポイント

 
  1. デジタル教科書のプレゼンテーション研修会
  2. 県内の情報担当者研修において、講師を務め本校のICT教育の取り組みを報告
  3. 教材のホームページへの公開方法について研修会を行った
  4. 県指導主事による訪問

実践経過

 

1. 今年度より新教育課程がスタートするにあたり、教科書出版社にデジタル教科書のプレゼンテーションを行っていただき、全職員が研修に参加した。(5月22日)

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国語・数学・理科・社会・外国語において、研修後、各社のデジタル教科書を比較研究し、職員から出た意見を出版社側に提示した。プレゼンテーションは各出版社が一教室を使用し、タイムスケジュールに従って職員が移動する形式を取った。

2.福岡県教育センターにおける情報担当者研修会において、「ICTを活用した授業づくり」と題して本校の前田毅主幹教諭(前年度指導教諭)が講義を行い、その結果、7月の県指導主事の訪問となった。

3.教材のホームページへの公開方法

(1)ホームページから教材やプリントをダウンロードできる利点

授業用に作成したプリントや希望者のみに配布したい資料や大学入試問題の解答例など紙ベースで生徒に配布するのは、手間と時間が必要になる。そこで、必要に応じて生徒が本校ホームページから資料をダウンロードできるシステムは大変有効である。

(2)教材の登録方法

  1. 1.業務用パソコンで、[\\共有(N:)\24年度\教員\全日制]の 【戸畑高校ホームページ更新 福岡県教育センター CMS管理システム】ショートカットをクリックする。下の画面でログイン名とパスワードを入力する。
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  1. 2.教材データベースメンテナンス画面で新規登録をクリック。

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  1. 3.ここで先にAの選択ボタンを押す。フォルダの選択画面で教材フォルダを選び、自分で作成したプリントなどを新規に登録する。

福岡県立戸畑高等学校の活動報告イメージ6

  1. 4.前画面に戻り、教材名、ふりがな、教科、概要など必要事項を入力し、一番下目でスクロールして登録ボタンをクリックする。

(3)教材のダウンロード方法

  1. 1.本校ホームページを開き、教材DBボタンをクリックする。

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  1. 2.パスワードを生徒に連絡する。

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  1. 3.検索画面で教材を絞り込んで、ダウンロードする。

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授業でノートを取ることを優先させず、考えることを優先させることを目的とし、ホームページからアクセスし、授業内容の確認や復習ができるようにした。

  1. 4.県指導主事による本校訪問。午後2時間の授業を参観。
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多くの教室でICTを活用した授業を参観いただきました。

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成果と課題

 

【成果】

  1. 今年度から新教育課程がスタートしました。デジタル教科書を有効に使用していき、生徒の思考力を高め、言語活動を活発化することが必須条件です。そのため、来年度の教科書採択の時期にデジタル教科書のプレゼンテーション研修会を企画しました。その会で出た意見を教科書出版社に提示し、今後のデジタル教科書の発展に貢献できることを期待しています。また、10月18日には本校の公開授業に招待し、実際の授業を参観していただくことでさらに具体的にイメージができるものと期待しています。
  2. ICTを活用した授業において、授業の効率を高めることができるのですが、一方版書していたときに比べ、ノートを取るスピードも上げる必要が出てきました。生徒の中にはノートをきれいに書くことに執着するあまり授業中の思考が出来ない生徒もいます。手元資料とデジタル教材の関係を考えるとき、解決法の一つとして、教材をホームページに公開することが挙げられます。まだ登録教材数は少ないのですが、生徒に紹介したところ、自宅での復習に役立てている生徒も多いようです。

【課題】

デジタル教材を共有化していくことの副産物として、職員間のコミュニケーションが進み、チームとして教材研究ができるのですが、教授法が個人によって大きく異なる場合、共有化がなかなか進まないという課題も出てきました。
また、授業アンケートの結果、授業が速く進むと感じている生徒が多く、手元資料との関係などさらに発展工夫させていく必要があると感じています。

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 

7月に県指導主事が訪問され、ICTを活用した授業を参観された後、あまりに感動され、質問を受けた教諭は、最初の取り組みから一つ一つ丁寧にお答えしていました。

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アドバイザーコメント

日本福祉大学 教授 影戸 誠 先生

 

■ 実践とともに、教材、活用者の広まり 戸畑高校

教材データーベースを設置し、すべての教科で、各教室でICT活用ができきる取り組み、それがこの戸畑高校での実践である。
小学校や中学校と違い、センター試験もあり、「実験」というより確かな学力を生徒たちの反応をみながら、「まず間違いない方法」を教員間に普及させようとしているように思える。

・学校全体での取り組み

学校の成長は、教師連携、ICT活用、学習者への情報の高度化によってもたらされている。

必要で効果的な情報イメージ

この学校は進学校であり、教科に深く関わる指導方法については全員で取り組むこととしている。経験豊かな先生の指導案、シェアできるICT教材には「暗黙知」が多く存在し、若手教員は使いながら、指導技術を伝授してもらえることとなる。
年齢を超えた教育効果が期待できる。

・いろんな教室での活用

これまで数回この学校を訪問している。学校中の授業を2時間で見て回る形をとる。しかしこの授業回数がおおく階段の上がり下がりは大変である。どの教室でも活用されるその姿は確実にICT実践校として成長を示している。  
マーケッティング理論では、新しいものをすすんで採用するイノベーター(2.5%)最初にオピニオンリーダー的なアーリーアダプター(13.5%)とされているが、ここまですすめば確実に普及していく。この数をすでに大きくこえ 普及が進み 日常的な活用により、教師のICT力量も大きなものとなっている。

・最近のアンケートデータ

生徒に対するアンケートデータもまとめられつつある。「提示された教材は分かり易い」には1年生90パーセント以上が肯定的な評価を行っている。2年生、3年生も90パーセント近くが肯定的評価を行っている。生徒の理解、学力に対する一つの工夫として「ICT」が機能している。

・福岡県における戸畑高校

ICTへの取り組み、デジタル教科書の研究は校内にとどまらない、福岡県下にも広く呼びかけ研修会が展開されている。
10月10日金曜日にはこれまでの取り組みが発表される。ICTにとりくみつつ教育改善を行う好事例であり、また高校におけるデジタル教科書の扱いについても提案がされるものと期待している。

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