アドバイザーコメント |
日本福祉大学 教授 影戸 誠 先生 |
■ ICTが教育効果をもたらしていることの実証実験 いろんな学校で授業を見させてもらっている。戸畑高校の実践はシンプルであるが、原理原則をしっかりと踏まえていると、いつも感じる。 ・ 120の教材の意味 1年間で120の教材が作成された。生徒の反応、教室のICT環境、授業に進捗に合わせ教材作りは継続して取り組まれ、この数にまでになった。おそらく最初にくらべ、だんだんと洗練され、生徒の反応も良くなってきていると思われる。何よりも、「反応を読み取りながら、巧みに言葉を変え授業展開する先生の姿」がより多く後半では見られるようになった。生徒の反応、授業形態が教材作成のバックグウンドとなっている。 ・ 国語の教材から見えるもの(一例として) 本時のねらいが明確で、生徒の実態がよりクリアになるとき、適切な教材が生まれる。シンプルな解説が、重要語句の近くに、添えられている。ICTや学習科学では、学習対象=文 と 解説(シンプルなもの)の距離が需要である。学習対象が、一画面で、同時にとらえられるとき、すべてが有効に働く。出すタイミングも重要だ。発問によって、試行錯誤させつつ、表示する。当たり前の話だが、裏付けると次のようになる。
・ 学習とは 次のような働きによって学習は成り立つ。 この3つが脳の中で起こっているといわれている。 ・ 戸畑高校で、できることならやってみたい実験 ICTは教育に効果的であるという言葉はよく聞く。確かに戸畑高校の手法は、成果が出ている。これらをわかりやすくするための実験がある。 ・ 今後の期待 実は単元の説明部分では上記のように、うまく展開している。すでに取り組まれているが、次のステップとしては、「手元」である。ワークシートは、最終的に理解を定着させる、個々の作業を支える。オープンな場での理解とそれを定着させるための、プライベートな集中学習の2つの場面が教室にはセッティングされている。 |