岡崎市立葵中学校/平成25年度4〜7月 |
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アドバイザーコメント |
和歌山大学 教育学部 附属教育実践総合センター 豊田 充崇 先生 |
私の勤務する和歌山大学のある和歌山市と、葵中学校のある愛知県岡崎市とは、実は歴史的には非常に密接なつながりのあるところです。少し、雑談となりますが、「葵」といえば、「三つ葉葵」の家紋が示す「徳川家」がすぐに思い浮かびます。つまり、紀州(和歌山)と尾張(愛知)は徳川御三家として、ともに歴史に名を馳せてきたといえます。そういった縁かどうかは定かではありせんが、本年度から特別研究指定校である「葵中学校」の担当をさせて頂くこととなりました。 さて、本題に入りますが、研究のサブタイトルには、「−ICTの幅広い活用法と、生徒が自ら求めてICTを活用する場の追究−」と大きく2つの目標が掲げられています。
一方、後者の「生徒が自ら求めてICTを活用する場の追究〜」に関しては、これはハードルがかなり高いところに設定されていると感じています。 「生徒が自ら求めて」を文字通りに受け取ると、情報手段の取捨選択を生徒自身で判断する場面や、必要に応じて使う生徒個人やグループもあれば、そうでない場合もあるという、ある程度の自由度も認めていく必要があるかと思います。 モバイル端末活用は、個人の思考を深める、課題解決を促すためのツールとしての可能性を秘めているとは思いますが、本来、もっと自由度があってもいいかとおもっています。極端にいうと、絵の具・書道セット・裁縫セット・モバイル端末ぐらい「文具」に近づければとも思います。そのためには、やはり生徒自身による自主管理体制なども構築する必要もあるかと思います。 校長先生は「打ち上げ花火では終わらない、定着・日常化したICT活用授業実践」を目指しておられますが、葵中学校には校長先生のリーダーシップをはじめとして、多くの好条件が揃っています。関連して述べますが、「学校情報化診断サイト」の結果によりますと、"学校の情報化を推進するためのキー"となるのが「校長のリーダーシップ」とその意向に沿って動く「情報担当主任」の存在、そして「校内の推進組織」が挙げられます。葵中学校には、いずれもが存在し、大規模校の中学校では考えられないような研究体制を有しています。 この秋(10月22日)におこなわれる公開研究会は、全教室の授業公開で実施されます。中学校事例では異例のことになるかとおもいますが、それだけに注目度が高いといえます。 ICTの「幅広い活用法」はもとより、タブレットPC(モバイル端末)が主体的な学習活動を支えるツールとなることを期待しております |