実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第39回特別研究指定校(活動期間:平成25~26年)

岡崎市立葵中学校/平成25年度8~12月

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実践経過
実践経過

成果と課題
成果と課題

成果と課題
裏話

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○全学級、全教科における公開授業研究協議会

10月22日に授業研究協議会を開きました。そこでは、開発学級を含む全22学級で、道徳、特別活動、総合学習を含む全教科における授業公開を行いました。これに向けて、授業者だけでなく、全職員が指導案作りに関わり、また、ICT機器の講習会に参加しました。

8月 授業研究協議会の助言者との指導案検討

ICT機器を用いた学び合いのある授業作りに向けて、教科ごとに助言者を迎えて指導案検討を行いました。助言者には、岡崎市の校長・教頭・指導員の先生にお願いしました。

ICT機器とソフトの講習会

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ICT機器やソフトの使い方について、豊田先生に来て頂きご指導頂きました。また、各企業の方にも来て頂き、講習会を行いました。

9月 タブレットPCを使った英語の研究授業

豊田先生を迎えて、タブレットPCを使った英語の研究授業を行いました。

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10月 公開授業研究協議会

遠方からもたくさんの方に参観に来て頂きました。授業後の教科別協議会では、貴重なご意見、ご指導を頂きました。参観に来て頂いた皆様、ありがとうございました。

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実践経過

 
  1. ○8月
  2. ・5日 タブレット情報収集ソフト活用講習会
  3. ・6日 電子黒板講習
  4. ・9日 豊田先生を迎えてのタブレット講習
  5. ・21日 タブレット講習会
  6. ・授業研究協議会助言者との指導案検討
  7. ○9月
  8. ・25日 豊田先生を迎えてのタブレット活用授業学習会
  9. ○10月
  10. ・22日 授業研究協議会
  11. ○11月
  12. ・ICTカレンダーの作成開始
  13. ○12月
  14. ・10日 豊田先生を迎えてのICT機器活用講習会
 

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成果と課題

 

○学び合い・磨き合いのある授業にむけた、ICT機器の効果についての検証

ICT機器を効果的に用いることによって、協働学習の場を設定することができます。教材提示器を使ってみんなで拡大された資料の重要な点を見ることによって、共通の目的を持って学習できます。タブレットを囲んで操作活動を行うことによって、話し合い活動が自然にできます。新しい機器を使うことに挑戦することで、その機器が協働学習の場を作る可能性について知ることができました。

また、使ってみたソフトに対して、このような機能がついていたらという期待面も明らかになってきました。

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 

○校内無線LANにつながらない

タブレットPCが届いて、校内無線LANとの接続も完了して、いざ講習会を進めようとしたら、すべてがフリーズ。校内のネット環境に全くつながりませんでした。2、3台程度だけならつながるのですが、どうやら数が多いのでつながらないということでした。そのため、夏休み中の講習会は、動かない実機を前にして「つながればこのように使えます」というものになってしまいました。10月の公開授業研究会を前にして、教師のタブレットPCを使う練習時間が少ないことに不安な気持ちでいっぱいでした。

いろいろな方の情報提供と協力を得て、無線ルータを交換し、周波数を変更することによってつながるようになりました。急いで9月からタブレットの講習を行い、なんとか授業研究協議会に間に合いました。短期間でタブレットを使う授業に挑戦してくれた先生に感謝するとともに、数回しか使うことがなかったのに問題なく操作できた生徒の活用能力に感心しました。

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アドバイザーコメント

和歌山大学 教育学部 附属教育実践総合センター 豊田 充崇 先生

 

 夏休みから2学期の終わりまでの報告に関して、やはり最も印象的なのは10月22日の「授業研究協議会」でした。「パナソニック教育財団特別研究指定」だけの冠で、22教室同時公開という空前の規模で実施された公開授業研は、その規模もさることながら、あらゆる情報機器の同時並行利用も試される場でした。それは、各先生が独立して情報機器を活用できるということ、ネットワークやサーバーの負荷、電源等に関しても事前に検証が必要であり、これらはフューチャースクール事業でも労力を割いてきたことかとおもいます。この情報機器活用環境整備や人的配置、全教員の研修等を、研究初年度の10月までに、ほぼ学校単独で達成したことはまず特筆すべき点であると思います。

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 もちろん、設備や体制の面だけではありません。研究会当日に公開された「葵タイム」からも葵中学校のこれまでの研究経過の成果を垣間見ることができました。これは生徒らの話し合い活動が中心の活動で、各担任がその日にお題を与え、そのテーマについて生徒主体で一定の手順にそって討議を進めるものです。このテーマは、「岡崎市をPRするとしたら」といったものから「中学生にスマホは有益か有害か?」まで様々です。そのほとんどが生徒主体で進められ、グループから学級全体へと意見を集約していきます。全体のまとめでは、全員が手の挙がる場面を見て思わず目を丸くしたものです。

ICT活用の授業研究もさることながら、こういった学習基盤があるからこそ、個別のタブレット活用時にも授業規律が保たれ、学習目的の意識付けができることが納得できたといえます。また、この討議手法が浸透しているからこそ、各教科にもそういった場面を無理なく設定できるということも分かりました。中学校では教科の壁があり、なかなか横のつながりがある全体研究がしづらいのですが、この「葵タイム」のような活動によって、まず教員間の共通認識のようなものが得られているのではないかと思います。

さて、その後に公開された全学級の授業は22教室。全ての教室を回るとすると各2分しかいられなかったために、授業内容の深いところまではわかりませんが、全てにおいて「教科の目標達成のために、その学習効果を期待して活用されている」ということがいえるかとおもいます。つまり、情報機器が導入されるから使わないといけないという場面は見られず、普段の授業の中に無理なく融合していくことを目指しているといえるかと思います。

校長先生は、「"お祭り"ではない、日常化を目指した授業研究を」といつもおっしゃっていましたが、本当に飾らない先生や生徒の姿を見ることができました。ICT活用場面では、それを使う必然性や学習効果をきちんと捉えていることも感じられました。

ICT活用場面のバリエーションは非常に豊富で、視聴覚教育研究発表会、電子黒板活用研究、デジタル教科書活用研究、タブレットPC活用研究・・・どの看板を掲げても通用し、「協働的な学び推進校」等の看板を掲げても違和感は全くありません。これまでの夏休みの校内研修における教員の熱心さや数回の校内授業研究会における「研究を楽しむ姿」などから、公開研究会への期待はしていましたが、これほどのものとは思いませんでした。

こうなると次回への期待も大きくなります。現在の研究状況や方向性は、研究主題である「学び合い・磨き合いを軸にした、思考力・判断力・表現力の育成」に寄与するものであり、これを堅実に進めていけるものと考えています。ただ、「表現力」という点で、文字表現・言語的表現、パフォーマンス的な表現も含め幅広いとは思いますが、ここで情報機器による創作的な活動にまで踏み込める可能性があります。あの生徒たちにはまだまだポテンシャルが秘められているように思いますので、プレゼンテーション、ポスターセッション、映像作品づくり等、時数との兼ね合いも加味しつつ検討していきたいと思います。

また、サブタイトルには、「生徒が自ら求めてICTを活用する場の追及」という文言があり、これは、多様な情報活用場面において適切な機器や発信方法の選択などを生徒自身で考えて学習活動を進めるといったことを想定されていると捉えられます。これは、その評価方法も含めて非常に奥深い研究となることが予想されますので、このあたりは、私自身も積極的に提案を進めていくつもりです。

 

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