実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第39回特別研究指定校(活動期間:平成25~26年)

奈良県立奈良養護学校/平成25年度8~12月

前へ 次へ
 

活動報告メニュー活動報告メニュー

ご覧になりたいメニューボタンをクリックしてください。

セールスポイント
セールス
ポイント

実践経過
実践経過

成果と課題
成果と課題

成果と課題
裏話

アドバイザーコメント
必見!アドバイザー
コメント

 

セールスポイント

 
●新たな教材・教具を35個作成。研究課題を着々と推進中!
  • データベースに新たに35個の教材・教具が加わった。
  • 国立特別支援教育総合研究所の金森先生からの助言や支援を得られるようになった。
  • 文科省調査官分藤先生との話で地域支援ネットワーク構築の重要性を確認した。
  • 「確かな学びを育む授業づくり」の視点から、授業の見直し・検討に全員で取り組んだ。
  • 卒業後の施設や放課後支援施設、特別支援学級などを訪問し課題確認ができた。
  • 畿央大学とケース検討を重ね、新たなフラッシュコンテンツを3つ開発できた。

奈良養護学校活動報告イメージ1

奈良養護学校活動報告イメージ2

 

    (二つの絵の中から名前を聞いて該当するものを選択する課題)
・東大阪大学の協力の下、ネットワークシステムで使うWebページの基礎ができた。

奈良養護学校活動報告イメージ3

奈良養護学校活動報告イメージ4

 
  • 本年度の中間報告会での内容が整い、実施に向けての準備ができた。
  • 来年度の本報告会の内容検討が進み、職員全体での確認ができた。
  • 淑徳大学のセミナーや日本特殊教育学会での発表により、広く取組の紹介ができた。
  • 堀田先生によるICT研修を実施し、学校全体でのICT教育の理解につながった。

奈良養護学校活動報告イメージ5

 
  • ICTに関するプロジェクト研修の他、基礎スキル研修やスキルアップ研修を実施した。
 

ページトップへ

実践経過

 

○毎月2回の授業検討会と月1回の特別助成研究実行委員会の実施。
○ほぼ毎週月曜日、畿央大学とのフラッシュ教材を使った授業と教材づくりの検討会。 その他、以下のような研究実践に関わる取組を行った

8月4日 淑徳大学発達臨床研修セミナーにて、本校教材データベースの活用方法の紹介
8月5日 パナソニック教育財団成果報告会
8月7日 畿央大学西端先生、東大阪大学太田先生とネットワーク化について打ち合わせ
8月29日 感覚と運動の高次化理論についての校内研修会
8月31日 特殊教育学会にて教材データベースとICTの活用についてポスター発表
9月2日 基礎スキル研修「子どもの障害と発達の理解」について
9月26日 東大阪大学にて太田先生とネットワークシステムについての打ち合わせ
10月16日 スキルアップ研修「自立活動での感覚統合の活用」について
10月23日 地域ネットワークのために特別支援学級への訪問と打ち合わせ
11月8日 パナソニック訪問・プロジェクト研修「教育現場でのICTの活用」について
11月20日 地域ネットワークのために進路先の施設への訪問と打ち合わせ
11月26日 国立特別支援教育総合研究所の金森先生との打ち合わせ
12月1日 文部科学省特別支援教育調査官の分藤先生との打ち合わせ
12月17日 スキルアップ研修「自立活動での理学療法の活用」
 

ページトップへ

 

成果と課題

 
  • 新たな教材を開発したが、情報のデータ化やHPへのアップがまだできていない。
  • 金森先生との話では、教材・教具データベースの開発について文科省や教育現場からの要望もあり、今後実現に向けた取組を推進していくことになった。
  • 分藤先生との話では、特別支援教育全体の教育力を高めていく上で今回の地域支援ネットワークへの期待が大きいこと、特に特別支援学級担当者の学びにつながるようなシステムの開発を望まれていた。
  • 全校での授業の見直しと検討に取り組めたが、来年度授業研究に向けて指導案の形式やアセスメントチェックリストの見直しが必要である。
  • 進路先、就学前施設、特別支援学級との連携を考えるモデルの相手が決まり、研究についての共通理解も進んだが、具体的協力方法についてさらに検討が必要である。
  • 畿央大学とのフラッシュコンテンツに共同開発については、ケース検討を進めながら修正を加えていった。その際、工夫してきたことを簡単にまとめると次のようになる。
    1. ○機器で遊んでしまうのを防ぐために、テーブルに穴を開け画面だけが表にでるようにした。
    2. ○自分が間違えると怒ってしまうため、「間違い」とは言わずに「あれー」という声が出るようにした。
    3. ○目につくと気になるようなので、画面には余分な絵や文字は入れないようにした。
    4. ○学習を進めるに当たっては、課題の質的難易度、量的難易度、条件による難易度に留意しながら課題作りに取り組んだ。
  • 地域支援ネットワークの基盤となるWebサイトは完成したが、利用サーバの準備とそこへの移設が行えていない。移設後にデータを入力していく予定である。
  • 地域支援のための核として教材情報の提供だけでなく、それぞれの地域で前向きに進もうとする意欲づくりにつながるような内容や必要な研修を構築していく。
  • 教材教具データベースのネットワークシステムがうまく機能していくためには、他の特別支援学校や学級、施設などとの協力が不可欠であり、現在、鳥取県立皆生養護学校や宝塚市立養護学校との協力体制の構築を行っている。今後公開研究発表会に参加のあった学校を中心に協力体制を広げていきたいと考えている。そのためには、教材データベースについての活用マニュアルが必要であり、新たなサーバへのアップを終えた時点からマニュアル作りにも取り組んでいきたい。
 

ページトップへ

裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 
  • 今回の特別助成研究をきっかけに、学校全体で自分たちの授業を見直したり、検討できたりしたことが、学校全体の教育力の向上につながっていった。その際に利用したアセスメントチェックリストや指導案の形式については、検討不足や準備不足の指摘を受けることとなり、担当者として反省すべきことが多かった。
  • 東大阪大学と8月に打ち合わせを行い構想を伝えたが、10月にはそのためのWebサイトがほぼ完成していた。情報教育センターのスタッフの方々が熱心に協力してくれているのが本当にありがたく思えた。大学の方でも今回の取組について情報工学の学会等で発表していくこととなった。
  • 今回本校の指導を担当してくださっている堀田先生の講演会に職員のほぼ全員が参加し熱心に研修してくれていたことがとても嬉しかった。ICTについては、まだ耳なじみのない教員も多い中で、助成研究を受けたことにより関心が高くなっていることを感じた。
 

ページトップへ

アドバイザーコメント

園田学園女子大学 教授 堀田 博史 先生

 

奈良県立奈良養護学校の研究課題は「個々の発達課題に対応する教材データベースの構築とネットワーク化」です。8~12月期は,4~7月期に比べ,新たに教材・教具が35個作成されています。教職員で協力した結果だと評価できます。教材・教具の開発は,教材データベースを普及させるに不可欠な要素ですので,さらなる開発を期待します。

また専門家より,教材・教具データベース及び地域支援ネットワーク構築のアドバイスを受けるとともに,学会等で情報収集を重ねており,教材・教具およびネットワークの完成度がさらに高くなっていくと予想されます。

一方で,閲覧者も参加できる双方向のしくみを実現するネットワーク化については,進捗に若干の遅れを感じています。養護学校をはじめ,特別支援学校・学級が活用しやすい教材データベースとネットワークを構築するには,多くの時間,多くの方々に使い込んでいただくことが必要です。1~3月期に向けて,さらなる教材・教具の開発を目指されますとともに,教材データベースの双方向の閲覧が一日も早く実現することを願っています。

 

ページトップへ

 
前へ 次へ
川崎市立平小学校の基本情報へ