実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第40回特別研究指定校(活動期間:平成26~27年)

揖斐川町立 揖斐小学校 /平成27年度8-12月期

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研究課題と成果目標
研究課題と成果目標

取組内容
取組内容

裏話
裏話

成果
成果

今後の課題
今後の課題

公開研究会の計画
公開研究会の計画

アドバイザーコメント
必見! アドバイザーコメント

 

研究課題と成果目標

 

[研究課題]

ICT機器を活用し、道徳と関連付けた情報モラル教育の推進

[成果目標]

(1)道徳的価値に関わる学習を行う道徳科で情報モラルに関わる題材を扱う場合の情報モラルの授業との関連を明らかする。

(2)情報モラルに係る児童会の取り組みを支えるPTAや地域の活動を開始しており、活動の広げ方を明らかにする。

本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応

 

[取り組み内容]

  • 校内委員会にて1学期の研究をまとめ、2学期及び3学期の研究計画を修正(8月)
  • 町内の児童生徒の情報モラルにかかる実態調査と意識調査の分析(8月)
  • 1学期に行った「情報モラルの授業と道徳の時間を給食を挟んで連続して行った場合」の意識調査の分析(8月)
  • 公表会 (10月27日) (情報モラルの授業と関連付けた道徳の時間)の指導案の検討(9月)
  • 道徳と関連付けた情報モラル年間指導計画の見直し(9月)
  • 校内研究会(10月5日)で、タブレットPCの持ち帰りによる,家族で情報モラルについて学習する機会を設定し検証(10月)
  • 2学期及び公表会の成果と課題をまとめ、校内委員会で今後の方向について検討(11月)

  • 4年:情報モラル「私もネット依存症になっちゃうかも」
        道徳「にぎりしめたこぶし」

公開授業の様子

揖斐小学校活動報告イメージ2 揖斐小学校活動報告イメージ1


アドバイザーの助言と助言への対応

  • 2年研究で得た成果を他の学校の実践に資するようわかりやすく提示する
  1. 道徳を中核にして進めている教育活動を、情報モラルや教科等との関連が位置づけられた道徳の年間指導計画、道徳や情報モラルの指導案等の実践資料とともに、どの学校でも実践できるようわかりやすく示す
  2. 地域や家庭を巻き込み、町内小中学校の活動にまで広げている情報モラル教育の展開をわかりやすく示す
 

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 
  • 情報モラルの授業を行った日に、教材をインストールしたタブレットPCを持ち帰り、家庭学習を行ったところ、破損や紛失についての心配事を懸念する意見はあったが、情報モラル教育の必要性を感じてくださった保護者もいたこと
  • 情報モラルの授業と関連付けた道徳の時間について、特に「特別の教科 道徳」の実施を意識した授業作りを行った。その中で、タブレットPCを有効に活用して、「議論する道徳」を目指そうという研究の方向づくりができたこと

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成果

 
  • 情報モラルの授業と道徳の時間を関連付けることで、子どもの意識が連続し、情報モラルの知恵の領域と心の領域のどちらもがきちんと位置付く授業とすることが明らかとなったこと
  • 児童会の自治の活動として、インターネット利用についての実態を明らかにして呼びかけをすることで、自分達の生活を見直すきっかけとなったこと

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今後の課題

 
  • 情報モラルと関連付けた道徳の時間について、「道徳科」の学習指導要領解説に示された方向を取り入れながら指導方法の工夫等を進めること
  • 情報モラルに係る家庭学習を通してなされる親子のコミュニケーションの効果とPTA活動との連携

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公開研究会の計画

 
  • 平成28年1月 校内研究会
  • 平成28年度は、10月に公表会を行う予定

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アドバイザーコメント

横浜国立大学 教授 野中 陽一 先生

 
野中先生

平成27年10月27日のICT活用報告会では、情報モラルと関連付けた道徳の時間の授業に加え、外国語活動や国語の授業が公開されました。どの授業においても、日常的なICT活用をベースに、45分間の授業の中で効果が見込める場面での活用が行われていました。特にグループに1台のタブレット端末で資料を共有することで、その資料をもとにした話し合い活動が活性化され、議論を深めていたことが印象に残っています。そして、情報モラル教育を学校の教育課程にどのように位置付けるか、心の領域と知恵を磨く領域のバランス、組み合わせをどうするか、継続的に実践的な研究が続けられてきた揖斐小学校の成果が発信される機会となりました。

特別の教科 道徳における情報モラル教育の位置付けは、道徳的価値に関わる学習を行う特質があることを踏まえ、親切や思いやり、礼儀に関わる指導、規則の尊重に関わる指導において、情報社会の倫理,法の理解と遵守といった情報モラルに関わる題材を扱うことが求められています。情報モラルの授業と道徳の授業を少しずつ融合させ、道徳の年間指導計画に位置付けていくプロセスを揖斐小学校の研究は示してくれたと考えられます。

以前から取り組まれていた児童会による「揖斐小学校インターネット利用の約束」の作成に加え、情報モラル教材の入ったタブレット端末を家庭に持ち帰り、親子で復習するという活動によって、情報モラル教育を学校、家庭、地域との連携で行うことの意義を確認することができたのではないかと思います。

ぜひ、こうした幅広い情報モラル教育の取り組みとカリキュラムへの位置付けを参考に、各学校が自校の情報モラルカリキュラムを工夫していただければと思います。

 

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