#03 平成27年度 共同研究 成果報告 埼玉県立総合教育センター
墨田区教育委員会
先生が教材となる動画コンテンツを事前につくり、生徒が自分のペースで視聴することで事前にインプットし、授業中は演習やディスカッションによってアウトプットする「反転学習モデル」の授業を実践し、中学・高校の先生5人と効果を検証しました。鴻巣女子高校保育科では、実習着のボタンホールをつくる家庭科の授業で、事前に動画を視聴。このような反転学習を実践後にアンケートを実施した結果、「関心・意欲・態度」、「思考・判断・表現」いずれの項目でも高い評価が得られ、鴻巣女子高校では保育技能検定で高得点が出ました。ただ、家庭に視聴環境がない生徒には、休み時間や放課後に事前学習の機会を設定する配慮が必要です。
墨田区では「いつでも、だれでも、どこでも」使えるICT機器の整備を目指してきました。昨年度は全中学校、今年度は全小学校でICT機器の常設を進めています。校長、副校長、ICTリーダー、主幹教諭が対象の「ICTマネジメント研修」も今年で6年目になります。昨年12月には横浜国立大学、パナソニック教育財団、墨田区の「3者協定」を結びました。各学校の校内研修に研究者を呼び、学校情報化診断を全校で展開するほか、実践のDVDもつくります。これからもサポートしてくださる方々の協力を得ながら、文部科学省が目指す「2020年度までに児童・生徒1人1台の情報端末による教育」を、整備だけでなく中身も含めて進めてまいります。